 ストーリー 小さな熱帯魚屋を経営する社本信行は、ある夜、娘の美津子がスーパーで万引きをしたため、妻の妙子とともに店に呼び出された。その場を救ってくれたのは、スーパーの店長と知り合いの村田幸雄。村田は巨大な熱帯魚店、アマゾンゴールドのオーナーだった。帰り道、村田に誘われ店に寄る事に。そこで美津子を住み込みの従業員として預かる事を提案され、無力にも了承する社本。さらに数日後、村田から“儲け話”をもちかけられる。
『冷たい熱帯魚』 5つのポイント
■実際の事件がベースだが・・・
本作の物語は、1993年に起きた埼玉愛犬家殺人事件やその他の猟奇殺人事件からインスパイアされて生み出されている。
殺人鬼・村田幸雄演じるでんでんが発するセリフには、実際に殺人犯が発したとされる言葉が織り込まれている。
そして、そのセリフの数々からフィクションを膨らませて、映画として成立させている。果たして、史実とフィクションを融合したことで生じる化学反応とは?
■普段は名脇役だが・・・
本作の主役は吹越満とでんでん。普段は脇で際立つ名バイプレイヤーとして活躍することの多い2人が、主役となり、全編出ずっぱり。しかも長回し、長ゼリフも多い。2人の役者としての実力とそのガチンコ芝居に圧倒されること間違いなし!
■鬼才と呼ばれているが・・・
監督は園子温監督。『自殺サークル』『愛のむきだし』などユニークな題材を取り上げることの多い映画監督だが、その根底には家族というテーマがある。また、過激さ故、突き抜けた監督のように見られがちだが、俳優の芝居を撮るというオーソドックスな演出を重視している。
■暴力・残酷描写が凄いと聞いているが・・・
殺人事件を扱っているだけに、確かに殺人シーンや死体は登場する。しかしながら、本作は残酷なシーンを描くことが目的ではない点、実際に起きた事件をモチーフにしている点、視点が殺人犯ではなく、事件に巻き込まれた普通の男だという点を踏まえて見れば、暴力・残酷描写の意味を見出せるはず。
■R-18だが・・・
過激で衝撃的な内容から、本作はR-18指定となっている。しかし、逆に言えば、18歳以上だからこそ見ることの出来る「オトナの映画」といえる。テレビでは絶対に描くことの出来ない、映画だからこそ出来る、映画然とした映画だ。特にお子様ランチのような映画が多い邦画に愛想を尽かした人たちは、このビターな猛毒エンターテイメントを見て、映画の醍醐味を堪能して欲しい。
さらに『冷たい熱帯魚』を理解したい方々は、インタビューを読め!!
 『冷たい熱帯魚』園子温監督 インタビュー 2009年の『愛のむきだし』で、第59回ベルリン映画祭「カリガリ賞」「国際批評家連盟賞」をダブル受賞し、今や新作の度に、国内外から熱い注目を集める園子温監督。
奇抜なテーマを好んで取り上げることの多い園子温監督が今回描くのは、実際に起きた連続猟奇殺人事件からインスパイアされた人間の狂気と極限の愛の物語だ。今までの園作品で脈々と受け継がれ、創造されてきた唯一無二の映像と世界観が更に精度を増した『冷たい熱帯魚』。本作に込めた思いや、映画作りのスタンスについて語って頂きました。 →インタビューを読む
 『冷たい熱帯魚』吹越満 インタビュー 人の良さそうな村田と出会ったことで、死と暴力が渦巻く未知の領域に踏み込んでしまう社本を演じたのは、舞台、テレビ、映画で大活躍の実力派俳優・吹越満。気弱な男が、狂気の世界を体験することで徐々に変化を遂げていく姿を熱演。役柄について、園子温監督について、そして、強烈な作品について、お話を伺いました。
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 『冷たい熱帯魚』でんでん インタビュー ごく普通の人間である社本をとんでもない世界に引きずり込む村田幸雄を演じたのは、名脇役として知られ、数々の作品で印象的な演技を披露してきたでんでん。今までは、お人よしや善良な人を演じることが多かったが、本作で初めて本格的な悪役に挑戦。強烈過ぎるキャラクターの村田について、園子温監督について、そして、壮絶な作品についてお話を伺いました。
→インタビューを読む
 『冷たい熱帯魚』フォトギャラリー

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