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作品詳細
山本慈昭 望郷の鐘 満蒙開拓団の落日
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。昭和20年5月1日、長野県下伊那郡会地村にある長岳寺の住職であり、国民学校の教師・山本慈昭(内藤剛志)は、3つの村の村長に説得され、1年だけという約束で満洲へ渡る。8月9日、日ソ不可侵条約を破り、ソ連軍が一方的に攻めてくる。8月15日、敗戦もわからないまま、女子供を抱えてシベリア国境近く北哈[口馬]の町より逃げるが、列車もなく、橋は逃走する関東軍によって破壊されていた。ロシア兵を避け平原ではなく山の中を歩く一行は、食料もなく、それは死の旅であった。ある日、一行はロシア兵に捕まり、勃利の街の収容所に入れられる。16歳以上の男性はシベリアに連れて行かれ、極寒の中、労働に従事させられるが、慈昭は奇跡的に一年半後に日本に帰国する。ようやく家にたどり着くと、阿智郷はわずかの帰還者はあったものの全滅で、妻と子供たちは亡くなったと知らされる。世の中が民主主義となり、大きく変わりつつある頃、慈昭は開拓団の仲間たちの記録を『阿智村・死没者名簿』としてまとめる。同じ頃、天台宗・半田大僧正に会い、長野県日中友好協会会長を引き受けることを聞いた慈昭は、平岡ダム建設のため強制連行された中国人のことを知り、遺骨を本国へ返す運動に尽力する。中国を訪れてから一年あまりがすぎた頃、慈昭のもとに日本人孤児から一通の手紙が届く。戦争で離れ離れになった子供たちが両親を恋しく思い、再会したいという気持ちが詳しく書かれたその手紙を読んだ慈昭は、目頭から熱いものがこみ上げる。満州で多くの日本人が中国人によって育てられていることを知った慈昭は、遺骨収集よりも生きている孤児の日本帰国救済運動に力を注ぐようになる。遂には国を動かし、次々と孤児が発見され、訪中の末その帰国や里帰りが実現していく。そして慈昭が83歳の秋、娘の冬子とようやく再会を果たす。冬子は慈昭と二人きりになると、あの満州のことを語るのであった。
■解説
ノンフィクション作家・和田登の著書『望郷の鐘』の映画化。シベリアでの強制労働から奇跡的に帰国し、その後中国残留孤児の帰国救済運動に尽力した教師・山本慈昭の半生を描く人間ドラマ。監督は、「大地の詩 留岡幸助物語」の山田火砂子。出演は、「瀬戸内海賊物語」の内藤剛志、ドラマ『和っこの金メダル』の渡辺梓。
2015年1月17日 より
- 配給:現代ぷろだくしょん
- 製作国:日本(2014)
■スタッフ
監督 | 山田火砂子 (ヤマダヒサコ) |
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エグゼクティブプロデューサー | 山田火砂子 (ヤマダヒサコ) |
プロデューサー | 国枝秀美 (クニエダヒデミ) |
協力プロデューサー | 高瀬博行 (タカセヒロユキ) |
原作 | 和田登 (ワダノボル) |
脚本 | 和田登 (ワダノボル) 来咲一洋 山田火砂子 (ヤマダヒサコ) 中村敦夫 (ナカムラアツオ) |
撮影 | 長田勇市 (ナガタユウイチ) |
美術 | 津留啓亮 (ツルケイスケ) |
装飾 | 田中真也 (タナカシンヤ) |
録音 | 沼田和夫 (ヌマタカズオ) |
音楽 | 後藤やすこ (ゴトウヤスコ) |
主題歌 | 朱花 (シュカ) |
編集 | 岩谷和行 (イワタニカズユキ) |
助監督 | 東條政利 (トウジョウマサトシ) |
衣装 | 佐藤真澄 |
効果 | 柴崎憲治 (シバザキケンジ) |
ヘアメイク | 小堺ナナ (コサカイナナ) |
製作担当 | 金子哲男 (カネコテツオ) |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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内藤剛志 (Takeshi Naito) | 山本慈昭 |
渡辺梓 (ワタナベアズサ) | 山本千尋 |
山口馬木也 (ヤマグチマキヤ) | 依田義彦 |
市川笑也 (イチカワエミヤ) | 原田宗之 |
奥寺康彦 (Okudera Yasuhiko) | 半田孝海 |
李麗仙 (Lee Reisen) | 山本きぬ |
星奈優里 (ホシナユリ) | 山本冬子(周麗華) |
斎藤洋介 (Yosuke Saito) | 畑山忠吉 |
小倉一郎 (オグライチロウ) | 安二郎 |
堀内正美 (ホリウチマサミ) | 堀越英介 |
磯村みどり (イソムラミドリ) | マーメイ |
勝又さゆり (Sayuri Katsumata) | 夏目久美子 |
神田さち子 (カンダサチコ) | ソ軍通訳 |
上野神楽 | 山本冬子(幼少期) |
松澤大輔 | 大澤義助 |
常盤貴子 (Tokiwa Takako) | 美奈子先生 |