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作品詳細
深い河
愛と悪と魂の救済をテーマに描く文芸ドラマ
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。成瀬美津子は満たされぬ心を埋める“何か”を求めて、インドツアーに参加した。観光客を乗せたバスは聖地ベナレスを目指し、大平原の中を疾走する。美津子は自由奔放な学生生活を送りながら、耐え難い空しさに心を支配されていた10年前を回想した。秋のある日、美津子はクリスチャンの大津と出会い、彼を誘惑して、「神を捨てろ」と迫った。彼女にとっては全てがゲームだったが、真剣に揺れ動く大津を眺めて、美津子は「自分は神に勝ったのだ」と思った。たが心の空虚さは広がるばかりであり、結局彼女は大津を捨てた。傷心の中で大津は神学を志し、フランスへと旅立っていく。数年を経て、ふたりはリヨンで再会した。美津子は実業家と結婚し、何不自由ない生活を送っていたが、心の空しさは満たされることはなかった。神学校で学ぶ大津は「日本に戻ったら、日本人の心に合う基督教を考えたいんです」と夢を語る。美津子は大津との再会で、かつて紙屑のように捨てた彼が自分の心に少なからぬ痕跡を残していることを意識し始めた。満たされない心が癒えぬまま美津子は夫と別れ、病院でのボランティアを続けていた。
■解説
遠藤周作の同名小説を原作に、インドの母なる大河ガンジスを舞台として、愛と悪と魂の救済をテーマに描く文芸ドラマ。インド政府の協力により、日本映画としては初めてインドにおける長期ロケーションが実現した。監督・脚色は「ひかりごけ」の社会派・熊井啓。主演は「レッスン Lesson」の秋吉久美子と「棒の哀しみ」の奥田瑛二。95年度キネマ旬報ベストテン第7位。
- 配給:-
- 製作国:日本(1995)
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- ジャンル:
- ドラマ
■スタッフ
監督 | 熊井啓 (Kei Kumai) |
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脚色 | 熊井啓 (Kei Kumai) |
原作 | 遠藤周作 (エンドウシュウサク) |
製作総指揮 | 今井康次 (イマイ) 松永英 (マツナガ) |
企画 | 正岡道一 (マサオカ) |
製作 | 佐藤正之 (サトウマサユキ) |
プロデューサー | 香西謙二 北川義浩 神成文雄 |
撮影 | 栃沢正夫 (トチザワマサオ) |
美術 | 木村威夫 (Takeo Kimura) |
音楽 | 松村禎三 (マツムラテイゾウ) |
録音 | 久保田幸雄 (クボタユキオ) |
照明 | 島田忠昭 (シマダタダアキ) |
編集 | 井上治 (イノウエオサム) |
監督補 | 原一男 (Kazuo Hara) |
助監督 | 高根美博 |
スクリプター | 小山三樹子 (コヤマミキコ) |