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作品詳細
「通夜の客」より わが愛
五所平之助が監督した抒情編
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。敗戦後四年の秋の夜、新津礼作の通夜の席に、見知らぬ女客が現れ、死顔を素早くのぞきこみ、そそくさと去った。水島きよとだけいった。−−新津は戦争中、新聞記者として活躍したが、敗戦になると、一人だけで山へこもった。久しぶりの上京の時、突然、死んだのである。妻・由岐子と二人の子が残された。−−水島きよは淋しかった。死顔をのそきこんだ時、あの人の眉がピクリと動いた。何を言いたかったのだろう。きよが新津と初めて会ったのは、十七の時だった。彼はきよが身を寄せていた柳橋の叔母の待合に度々遊びにきた。芸者の秀弥といい仲だった。川開きの夜、きよは彼ら二人と飲み同室で寝た。新津がその時いった言葉《大きくなったら浮気しようね》が、きよには忘れられなかった。戦争は激しくなり、きよは成長した。縁談もあったが、断り続けた。南方の特派員から内地へ戻った新津が、ある晩、友達と訪ねてきた。上海へ発つことになったのだ。空襲の下で、きよは新津に身を投げかけていった。
■解説
井上靖の『通夜の客』を、「硫黄島(1959)」の八住利雄が脚色し、「からたち日記」の五所平之助が監督した抒情編。「伴淳の三等校長」の竹野治夫が撮影した。
- 配給:-
- 製作国:日本(1960)
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- ジャンル:
- ドラマ
■スタッフ
監督 | 五所平之助 (Heinosuke Gosho) |
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脚色 | 八住利雄 (ヤスミトシオ) |
原作 | 井上靖 (イノウエヤスシ) |
製作 | 坂井禅互 |
撮影 | 竹野治夫 (タケノハルオ) |
美術 | 平川透徹 (ヒラカワトウテツ) |
音楽 | 芥川也寸志 (アクタガワヤスシ) |
録音 | 服部満洲雄 (ハットリマスオ) |
照明 | 寺田重雄 (テラダシゲオ) |
編集 | 相良久 (サガラヒサシ) |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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有馬稲子 (Ineko Arima) | 水島きよ |
佐分利信 (Shin Saburi) | 新津礼作 |
丹阿弥谷津子 (Yatsuko Tanami) | 新津由岐子 |
田代久美子 (タシロクミコ) | 新津さくら |
谷昌和 (タニマサカズ) | 新津ひろし |
高橋とよ (Toyo Takahashi) | おはん |
川口京子 (カワグチキョウコ) | 町子 |
河野秋武 (コウノアキタケ) | 岡田次長 |
安部徹 (Tooru Abe) | 吉村地方部長 |
笹川富士夫 (ササガワフジオ) | 山東 |
陶隆司 (スエタカシ) | 伊佐 |
青山宏 (アオヤマヒロシ) | 加久 |
中台祥浩 | 土田 |
福岡正剛 (フクオカセイゴウ) | 米井 |
石井トミコ (イシイトミコ) | まり |
乙羽信子 (Otowa Nobuko) | 秀弥 |
水原真知子 (ミズハラマチコ) | おうめ |
東山千栄子 (ヒガシヤマチエコ) | 親戚の老夫人 |
浦辺粂子 (ウラベクメコ) | おとめ |
左卜全 (ヒダリボクゼン) | 三造 |
左多美子 | お文 |
中村是好 (ナカムラゼコウ) | 吉見 |
関千恵子 (セキチエコ) | おはま |
和歌浦糸子 (ワカウライトコ) | 女一 |
小田切みき (オダギリミキ) | 女二 |
鈴木房子 (スズキフサコ) | 女三 |
夏木恵梨 (ナツキエリ) | 女中 |
二葉和子 (フタバカズコ) | 村の女千代 |
西村公恵 | 村の女よし子 |
椋橋麗子 | 村の女ひで |
高岡成計 | 村の男才三 |
立花広二 (タチバナコウジ) | 村の男清治 |
小田草之助 (オダソウノスケ) | 村の男安吉 |