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作品詳細
紙屋悦子の青春
戦火に芽生えた、淡い恋。
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。鹿児島の片田舎に住む紙屋悦子は、兄夫婦と3人、寄り添うように暮らしていた。長引く戦争に、不安は募るが、酸っぱくなった芋に文句を言ったり、亡き父の思い出話に大笑いしたりと、家族と過ごす時間は、楽しいものであった。ある日、悦子に見合い話しが持ち上がった。相手は、兄の高校の後輩である明石少尉の親友、永与少尉だった。悦子と明石は、密かに心を寄せ合っていた。しかし、海軍航空隊に所属する明石は、明日の命も危ぶまれる身。自分よりも、生き残る可能性が高い永与に、悦子を任せようとしたのだった。
■解説
『美しい夏キリシマ』の黒木和雄監督が、松田正隆原作の戯曲を、美しく静かなタッチで映像化した。松田氏の実の母親がモデルの、実話に基づいたストーリーで、撮影で使われた家に、今も母上は住んでいるという。作品中には、悦子の小さな家と、兄夫婦、明石、永与しか登場しない。昭和20年代そのままに再現された家や、道具たちを背景に、物語はゆっくりゆっくりと進む。無駄な物、贅沢な物が何一つなく、まじめさが評価された時代の人々の美しさを、言葉少なく、描きつくしている。主演は、原田知世、小林薫、永瀬正敏ら。華やかな演出が何一つない中での、“人間“を演じる技量が光る。質素と言う「日本の美」を、久しぶりに見た作品。
2006年8月12日 より 岩波ホールほか全国にて順次公開
- 配給:パル企画
- 製作国:日本(2006)
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- ジャンル:
- 戦争
- 公式サイトはこちら>>
■スタッフ
監督 | 黒木和雄 (Kazuo Kuroki) |
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脚本 | 黒木和雄 (Kazuo Kuroki) 山田英樹 (ヤマダヒデキ) |
原作 | 松田正隆 (マツダマサタカ) |
企画 | 深田誠剛 (Seigou Fukada) 久保忠佳 (クボタダヨシ) 梅澤道彦 (ウメザワミチヒコ) |
製作 | 川城和実 (Kazumi Kawashiro) 松原守道 (マツバラモリミチ) 亀山慶二 (カメヤマケイジ) 多井久晃 (タイヒサアキ) 鈴木ワタル (スズキワタル) |
プロデューサー | 河野聡 (カワノサトシ) 内藤和也 (ナイトウカズヤ) 杉山登 (スギヤマノボル) 大橋孝史 (オオハシタカシ) 磯田修一 (イソダシュウイチ) |
撮影 | 川上皓市 |
美術監督 | 木村威夫 (Takeo Kimura) |
美術 | 安宅紀史 (アタカノリフミ) |
音楽 | 松村禎三 (マツムラテイゾウ) |
録音 | 久保田幸雄 (クボタユキオ) |
照明 | 尾下栄治 (オノシタエイジ) |
編集 | 奥原好幸 (オクハラヨシユキ) |
衣裳デザイン | 宮本茉莉 (ミヤモトマリ) |
ヘアデザイン | 小堺なな |
ラインプロデューサー | 桜井勉 (サクライツトム) |
助監督 | 清水俊悟 (シミズシュンゴ) |
スクリプター | 内田絢子 |
プロデューサー補 | 上山公一 八木健太 (ヤギケンタ) 小久保聡 (コクボサトシ) |
題字 | 赤松陽構造 (アカマツヒコゾウ) |
スチール | 遠崎智宏 (トオザキトモヒロ) |