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作品詳細
真剣勝負
内田吐夢監督の遺作
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。伊勢、伊賀、近江三国の国境が接するところの鈴鹿山脈。その鈴鹿出脈の奥、雲林院村の一面芒々たる大枯野の中に野鍛治、宍戸梅軒の一軒家がぽつんと建っている。あたりが夕闇につつまれた頃、宮本武蔵は梅軒の一軒家を訪れた。その夜、梅軒は、八重垣流鎖鎌の妙技を見に来た武蔵と酒をくみかわしながらの昔話の中で、武蔵が関ケ原の合戦の際、浮喜多勢に加わり、タケゾウと名乗っていたことを知ると、女房お槙を通じて八人衆を呼び寄せた。武蔵が、お槙の兄辻風典馬の仇であることがわかったのだ。夜もふけて、寝こんだ武蔵の耳に、今まで停止していた空気が、急に変質していくのが聞こえた。裏口では、梅軒配下の八人衆が梅軒の合図を待ち、武蔵が蓑笠の蔭から姿を現わすや、それぞれ陣形を取り身構え、しばしの静寂が流れた。あたりに早暁の光りが差した頃、武蔵は間近にいた一人を抜き討ちにすると、地の利を求めて草原を駈け出した。
■解説
宮本武蔵と宍戸梅軒を中心に、梅軒の女房とその子のほぼ四人に話をしぼり、梅軒の鎖鎌に対して武蔵が二刀流を開眼するまでを、全体を約八割の立ち廻りシーンにし、かつ武蔵が梅軒の家を訪れる夕刻から、翌日の夕刻までの二十四時間の出来事を、セミ・ドキュメンタリータッチで描く。内田吐夢監督の遺作となった。脚本は「幕末」の伊藤大輔。撮影は「その人は女教師」の黒田徳三がそれぞれ担当。(キネマ旬報 全映画作品データベースより抜粋)
- 配給:-
- 製作国:日本(1971)
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- ジャンル:
- 任侠/時代劇
■スタッフ
監督 | 内田吐夢 (Tomu Uchida) |
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脚本 | 伊藤大輔 (Daisuke Ito) |
原作 | 吉川英治 (ヨシカワエイジ) |
製作 | 椎野英之 (シイノヒデユキ) 大木舜二 (オオキシュンジ) |
撮影 | 黒田徳三 |
美術 | 中古智 (チュウコサトル) |
音楽 | 小杉太一郎 (コスギタイチロウ) |
録音 | 藤好昌生 (フジヨシマサオ) |
照明 | 金子光男 (カネコミツオ) |
編集 | 永見正久 (ナガミ) |
助監督 | 清水勝也 (シミズカツヤ) |
スチール | 岩井隆志 |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
---|---|
萬屋錦之介 (Kinnosuke Yorozuya) | 宮本武蔵 |
三國連太郎 (Rentaro Mikuni) | 宍戸梅軒 |
沖山秀子 (オキヤマヒデコ) | 妻お槙 |
松山秀明 (マツヤマヒデアキ) | 宍戸太郎治 |
田中浩 (Hiroshi Tanaka) | 岩テコ |
当銀長太郎 (トウギンチョウタロウ) | 鉄砲又 |
荒木保夫 (アラキヤスオ) | 藤兵衛 |
浅若芳太郎 (アサワカヨシタロウ) | 法界院 |
岩本弘司 (イワモトコウジ) | 於六 |
伊藤信明 (イトウノブアキ) | 槍市 |
木村博人 | 飛び十 |
上西弘次 | 野洲川 |
吉山利和 | 佐々木小次郎 |
木村正道 (キムラマサミチ) | 吉岡清十郎 |
新乃蔵人 | 吉岡伝七郎 |
磯貝武毅 (イソガイ) | 吉岡源七郎 |
熊谷卓三 | 吉岡源右衛門 |
尾形伸之介 (オガタシンノスケ) | 辻風典馬 |
沖田駿一 (オキタシュンイチ) | 若者 |
二瓶正也 (ニヘイマサナリ) | 若者 |