映画検索
作品詳細
ドッペルゲンガー
善と悪、おかしみと悲しみ、恐怖と救済…。孤高のフロントランナー・黒沢清が到達した、ジャンルを超えた新境地
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。メディカル・テック社の研究者である早崎は、十年前に開発した血圧計がヒット商品となり、全社の期待を背負う立場にあったが、現在手掛けている人工人体の研究は暗礁に乗り上げ、苛立ちばかりが募っていた。そんな時、早崎の前に現れた自分の分身=ドッペルゲンガー。早崎の性格とは対称的に自由奔放な分身は、早崎のパートナーを自認し、その深層心理を見透したように大胆な行動をとり始める。ドッペルゲンガーを見た者はやがて死ぬ…。そんな伝説に恐々としつつも、早崎は次第に分身との協力関係を結んでゆく。
■解説
『アカルイミライ』のヒットで勢いづく黒沢清の最新作は、もはやジャンルの選り分けも不可能な、アイデンティティーを巡る冒険物語。というと何やら難解な素振りだが、本作のストーリーはいつになく明快だ。自分の分身に恐怖や嫉妬を抱きながらも、不埒な共犯関係を結んでしまう男の相克。いったいオレは何者なのか。そんな現代的な葛藤に対し、本作は一筋の光明を見い出そうとする。
人間の表裏をリリカルかつユーモラスに表現した役所広司の怪演はそれだけで至芸の域。共演の永作博美の瑞々しさ、ユースケ・サンタマリアや柄本明のどこか歪な存在感もあいまって、一筋縄では語れない人間ドラマが形作られてゆく。近年の日本映画には観られなかった清々しさをも感じさせる「現在進行形の映画」。黒沢ワールドのフロンティアをその眼で目撃して欲しい。
2003年9月27日 より 新宿武蔵野館(レイトショー)ほかにて
- 配給:東芝エンタテインメント
- 製作国:日本(2002)
-
- ジャンル:
- スリラー/サスペンス
- |
- ドラマ
- |
- ホラー
- 公式サイトはこちら>>
■スタッフ
監督 | 黒沢清 (Kiyoshi Kurosawa) |
---|---|
脚本 | 黒沢清 (Kiyoshi Kurosawa) 古澤健 (フルサワケン) |
製作総指揮 | 佐藤敦 |
企画 | 奥田誠治 (オクダセイジ) 中嶋哲也 (ナカジマテツヤ) 泉英次 (イズミ) 堀込祐輔 (ホリゴメユウスケ) |
代表 | 加賀義二 (カガヨシジ) |
製作 | 平井文宏 (ヒライフミヒロ) 加藤鉄也 (カトウテツヤ) 宮下昌幸 (ミヤシタマサユキ) 吉岡正敏 (ヨシオカマサトシ) 神野智 (ジンノサトシ) |
プロデューサー | 下田淳行 (シモダアツユキ) 川端基夫 (カワバタモトオ) |
撮影 | 水口智之 (ミズグチトモユキ) |
美術 | 新田隆之 (ニッタタカユキ) |
音楽 | 林祐介 (ハヤシユウスケ) |
音楽プロデューサー | 和田亨 (ワダトオル) |
主題歌 | PE'Z (ペッツ) |
録音 | 郡弘道 (コオリヒロミチ) |
整音 | 山本逸美 (ヤマモトイツミ) |
音響効果 | 柴崎憲治 (シバザキケンジ) |
照明 | 豊見山明長 (トミヤマメイチョウ) |
編集 | 大永昌弘 |
スタイリスト | 小倉久乃 (オグラヒサノ) |
VE | 鏡原圭吾 (カガミハラケイゴ) |
ラインプロデューサー | 藤原恵美子 (フジワラエミコ) |
製作担当 | 斉藤玉恵 (サイトウタマエ) |
助監督 | 毛利安孝 (モウリヤスタカ) |
スクリプター | 柳沼由加里 |
スチール | 中岡美樹 |
ビジュアルエフェクト | 浅野秀二 (アサノシュウジ) |
特殊造形 | 織田尚 (オダタカシ) |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
---|---|
役所広司 (Koji Yakusho) | 早崎道夫/そのドッペルゲンガー |
永作博美 (Hiromi Nagasaku) | 永井由佳 |
ユースケ・サンタマリア (Yusuke Santamaria) | 君島 |
柄本明 (Akira Emoto) | 村上 |
ダンカン (ダンカン) | メディコム産業社員 |
戸田昌宏 (トダマサヒロ) | 青木 |
佐藤仁美 (Sato Hitomi) | 高野 |
鈴木英介 (スズキエイスケ) | 永井隆志 |
岩瀬祐二 (イワセユウジ) | |
井上肇 (イノウエハジメ) | |
小西崇之 (コニシ) | |
高橋大祐 (タカハシダイスケ) | |
高橋洋 (Hiroshi Takayashi) | |
田口貴恵 (タグチキエ) |