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作品詳細
カタルシス
もし家族が犯罪を犯してしまったら…。南の離島を舞台に、殺人を犯した少年とその家族の彷徨いを描く問題作
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。少女連続殺人事件を起した少年・南青紀。事件から3年後、少年院を仮退院してきた南青紀を父は無言で出迎え、車で家族の元へと連れて行く。家族は母・永遠子の母が郷里で危篤との知らせを受け、ちょうど九州の離島へ里帰りをするところだった。叔父・悟史の世話で、海岸の粗末な小屋で一家はひっそり暮らし始める。しかし事件は家族すべてに重くのしかかり、その出口が見える気配はなかった。
■解説
少年による犯罪事件が後を断たない。被害者はもちろん、加害者の周辺の人々にも大きな傷跡を残す。肉親の犯罪は自分のせいでないかもしれない。しかしまったく関係ないと割り切れるわけでもない。社会的な制裁が終わっても、人はその後も出口のない世界で生きていかなければならないのだ。この作品では、少年とその両親はあまりの事件の重大さに、贖罪の心を持つというより思考停止しているように見える。
それぞれの心の中での軋轢はあっても、それを家族でさえ共有することはないのだ。そこが見ていてもどかしく、また自分勝手にもとれた。唯一被害者の気持ちを代弁しているのは、息子をひき逃げ事故で亡くした叔父だけだ。現実にはこの映画の結末のような決方法しか残されていないのかもしれないが、できればもう一歩前進した解決や希望を提示して欲しかった。そう思うのは、現実があまりにも救いがないからだろうか。
2003年11月8日 より 新宿武蔵野館にてレイトショーほか全国にて順次公開
- 配給:アルゴ・ピクチャーズ
- 製作国:日本(2002)
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- ジャンル:
- ドラマ
- 公式サイトはこちら>>
■スタッフ
監督 | 坂口香津美 (サカグチカツミ) |
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脚本 | 坂口香津美 (サカグチカツミ) |
プロデューサー | 落合篤子 (オチアイアツコ) |
撮影 | 長谷川貴士 (ハセガワタカシ) |
音楽 | 池辺晋一郎 (イケベシンイチロウ) |
照明 | 佐藤譲 (サトウユズル) |
編集 | 坂口香津美 (サカグチカツミ) |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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山口美也子 (ヤマグチミヤコ) | 母・永遠子(とわこ) |
真那胡敬二 (マナコケイジ) | 父・由紀夫 |
尾上寛之 (オノウエヒロユキ) | 長男・南青紀(なおき) |
斉藤麻衣 (サイトウマイ) | 妹・花鷲見(かすみ) |
大高力也 (オオタカリキヤ) | 弟・昴(すばる) |
川上麻衣子 (カワカミマイコ) | 叔母・渚 |
東孝 (アズマタカシ) | 叔父・悟史 |
神尾真由子 (カミオマユコ) | ヴァイオリンの少女・芙蓉(ふよう) |
谷口舞 (タニグチマイ) | 叔父の長女・まひ・ |
園田萌絵 (ソノダモエ) | 叔父の次女・果蓮(かれん) |
中脇ケイ子 (ナカワキケイコ) | |
長田實 | |
木地山まみ (キジヤママミ) | |
伊藤拓 (イトウタク) | |
桂毅 (カツラタケシ) | |
熊谷知彦 | |
黒澤世莉 (クロサワセリ) | |
今愛見 | |
庄田真理子 (ショウダマリコ) | |
高見羊吾 (タカミヨウゴ) | |
滝川純子 (タキガワジュンコ) | |
中山治成 (ナカヤマハルナリ) | |
成原昭一郎 | |
丸山直樹 (マルヤマナオキ) | |
村橋広章 (ムラハシヒロアキ) | |
金子浩子 (カネコヒロコ) | |
北條隆男 (ホウジョウタカオ) | |
外村史郎 (トムラシロウ) |