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作品詳細
−less
−人生をあきらめかけている。それでも…−人の傷となる部分を綿密に描きながら、なおも希望を持とうとする主人公たち。
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。「先読みできる未来」にうんざりしているレイナ(河原輝美)。頭がいいのに、自分から主体的に行動せず、笑顔をふりまき、わざと無知な女を演じている。そんな彼女も長く付き合っていた恋人・克也と別れることとなる。思い描いた夢を実現している両親の元を離れて、あてどない旅に出る。最初に身を寄せる相手、陽子は劇団で芝居を続けているが、恋人・明夫との同棲生活に疲れ果てている。明夫もまたTVの製作会社のADという仕事にうんざりしていたのだった……。
■解説
レイナは、つたがからまるように、様々な人々に出会う。絶望する人、「どうせこんなものなんだ」と人生をあきらめている人。人生なんて意味のないもの、それを象徴して、「ない」や「否定」を表す英語の接尾語「-less」がタイトルとなっている。では、やはりこの人たちは希望を持てないのか? 終盤、ある男が、とうとうホームレスにまで身を落としてしまう。そこではっとレイナは気付くのである。日常というものも捨てたものではないということを。
「-less」にはもうひとつの意味が込められている。予算が「ない」ということだ。この作品は、専門学校の教員スタッフと現役の学生が中心となって製作された。金銭に制約がありつつも、昔からのしきたりにとらわれない映画づくりをモットーにし、それがものの見事に成功している。緻密に主人公たちの群像を見つめることに徹底したことが、成功の要因だと思った。
2001年11月3日 より BOX東中野にてレイトショー
- 配給:ビジュアルアーツ
- 製作国:日本(2000)
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- ジャンル:
- ドラマ
■スタッフ
監督 | としおかたかお |
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脚本 | としおかたかお |
プロデューサー | 高見雅計 (タカミマサカズ) |
撮影 | 長谷川智章 (ハセガワトモアキ) |
音楽 | 上野耕路 (ウエノ) |
録音 | 奥村淳 (オクムラアツシ) |
衣裳 | 岡なな (オカナナ) |
制作主任 | 行貞公博 (ユキサダキミヒロ) |
助監督 | 柴田誠 (シバタマコト) |
スクリプター | 赤塚冴子 (アカヅカサエコ) |
編集協力 | 大森博之 (オオモリヒロユキ) 宮崎悟郎 (ミヤザキゴロウ) |
スチール | 村中修 |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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河原輝美 (カワハラテルミ) | 山下レイナ |
螢雪次朗 (Yukijiro Hotaru) | 嶋田次郎 |
田口トモロヲ (Tomorowo Taguchi) | 矢野健次郎 |
吉行由実 (ヨシユキユミ) | 「エル」ノママ |
宇都宮正樹 (ウツノミヤマサキ) | 野田克也 |
南条好輝 (ナンジョウヨシキ) | 山下修一郎 |
高野陽子 (タカノヨウコ) | 山下今日子 |
高城剛 (タカシロツヨシ) | 片桐明夫 |
児玉恵子 (コダマケイコ) | 植田陽子 |
高嶺剛 (タカミネゴウ) | 「エル」の客 |
百々俊二 (ドドシュンジ) | 「エル」の客 |
本多英里 (ホンタエリ) | ミカ |
谷口有美 (タニグチユミ) | 「エル」の女 |
清水太郎 (シミズタロウ) | |
笠井智志 (カサイトモシ) | |
松山裕介 (マツヤマユウスケ) | |
小森理沙 (コモリリサ) | |
藤井真紀子 (フジイマキコ) | |
中野督子 (ナカノトクコ) | |
大久保岳之 (オオクオタケユキ) | |
石野克 (イシノカツ) | |
下木武士 (シモキタケシ) | |
渡邊裕嗣 (ワタナベユウジ) | |
米田往修 (ヨネダオウシュウ) | |
塚本彩 (ツカモトアヤ) | |
松田真弓 (マツダマユミ) | |
吉見みのり (ヨシミミノリ) | |
澤井明子 (サワイアキコ) | |
谷原早映子 (タニハラサエコ) | |
福田夏子 (フクダナツコ) |