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作品詳細
身代金
(原題:Ransom)
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。ニューヨーク。ここ10年で全米で五指に入るまでに急成長した航空会社の社長トム・ミューレン(メル・ギブソン)は、目的のためには手段は選ばないやり方で現在の地位を築いてきた。美しい妻ケイト(レネ・ルッソ)と9歳の息子ショーン(ブローリー・ノルティ)に囲まれ、人生の絶頂にあったかに見えた。そんなある日。ショーンが何者かに誘拐され、「200万ドル用意しろ」という電子メールが送られてきた。事件を迅速に解決したい彼は、犯人の要求通りに身代金を払おうとするが、ショーンの身を案じるケイトはFBIに事件を委ね、ホーキンス捜査官(デルロイ・リンド)以下の対策チームが到着する。トムは、工場のストライキを阻止するべく不法な買収行為を行ったことがあったが、そのために逮捕されて彼を恨んでいるブラウン(ダン・ヘダヤ)の仕業ではないかと疑う。だが、彼は犯人ではなかった。犯人グループの黒幕は市警のベテラン刑事ジミー・シェイカー(ゲイリー・シニーズ)で、仲間は彼の情婦マリス(リリ・テイラー)、チンピラのカビー(ドニー・ウォルバーグ)とクラーク(リーヴ・シュライバー)の兄弟、コンピューターの専門家マイルス(エヴァン・ハンドラー)だった。48時間後、再び犯人から連絡が入り、身代金の受け渡し方法を指定する。FBIの勧めを断り、トムは自ら現場に向かうことにした。犯人一味の計画は緻密かつ周到で、携帯電話で逐一入る指示に従い、トムは町中を振り回される。ニュージャージーの指定場所に着き、息子の居場所を記したアドレスと引き換えに身代金を渡そうとするトムに、待ち受けたドニーが銃を向けた。その時、FBIのヘリコプターが男を発見し、男はあっけなく射殺されてしまう。犯人一味はショーンを解放する気などないのではないか、という恐ろしい疑念にとりつかれたトムに、犯人から電話が入る。ショーンの生存を確認し、新たな希望が沸いたトムは、犯人に身代金を渡すことを断固拒む。TV局に向かった彼は特別番組を組ませ、200万ドルの札束の山を前に「これは渡さない。お前の首に懸けた賞金にする」と犯人に対して宣戦布告。誘拐犯人を脅迫するという前代未聞の行為は犯人に動揺を与え、ジミーはケイトに接触して、賞金を取り下げなければ息子を殺すと脅迫する。だが、それを知ったトムは逆に、賞金を倍額につり上げた。自分の身が危ないと察したジミーは3人の仲間たちを口封じのために殺し、その際にマリスと撃ち合って負傷した。彼は犯人のアジトを偶然発見し、ショーンを救った英雄として脚光を浴びる。傷も癒えたジミーは高飛びするため、懸賞金の400万ドルを受け取りにトムの前に現れた。だが、彼を見たショーンの様子から、トムはジミーの正体に気づく。ジミーは銃で脅迫して金を要求、トムは銀行へ行って口座に振り込むことを提案した。だが、機転をきかせた彼の連絡で、ホーキンスらFBIが現場に急行。警官に発見されたジミーは、市街で銃を乱射して逃走。その後を追ってジミーをとらえたトムは激しく殴りつけ、彼の銃を拾って構えた。追い詰められたジミーがもう一丁の銃を撃とうとした時、トムが正当防衛で銃で撃ち、次の瞬間、ジミーは警官隊の一斉射撃に倒れた。
■解説
一人息子を誘拐した犯人と戦う父親の行動を描いたサスペンス。身代金を巡るアイディア、巧みなストーリー・テリングでサスペンスを醸し出す演出の手腕が見どころ。グレン・フォード主演、アレックス・シーガル監督の「誘拐」(56)を、「アポロ13」のロン・ハワードの監督でリメイク。アレクザンダー・イグノンの原案を基に、「クロッカーズ」のリチャード・プライスが脚本を執筆。製作は「マイ・ルーム」のスコット・ルーディンと「ナッティ・プロフェッサー クランプ教授の場合」のほかハワード作品のほとんどを手掛けているブライアン・グレイザー、「恋の闇 愛の光」のB・キプリング・ハゴピアンの共同。製作総指揮のトッド・ハロウェル、音楽のジェームズ・ホーナー、美術のマイケル・コレンブリス、編集のダン・ハンリーとマイク・ヒルは「アポロ13」に続いての参加。撮影は「トリコロール 赤の愛」のピョートル・ソボシンスキ。衣裳は「ザ・ファン」「カジノ」のリタ・ライアック。主演は「リーサル・ウェポン3」以来の共演となる、「ブレイブハート」のメル・ギブソンと「ゲット・ショーティ」のレネ・ルッソ。共演は「アポロ13」のゲイリー・シニーズ、「ブロークン・アロー」のデルロイ・リンド、「I SHOT ANDY WARHOL」のリリ・テイラー、「マッド・ラブ」のリーヴ・シュライバー、ポップス・グループ〈ニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック〉のメンバーだったドニー・ウォルバーグ、「ナチュラル・ボーン・キラーズ」のエヴァン・ハンドラー、俳優ニック・ノルティの実子である子役のブローリー・ノルティ、「クルーレス」のダン・ヘダヤほか。
1997年2月15日 より
- 配給:ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン
- 製作国:アメリカ(1996)
■スタッフ
監督 | ロン・ハワード (Ron Howard) |
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脚本 | リチャード・プライス (Richard Price) |
原案 | アレクサンダー・イグノン (Alexander Ignon) |
エグゼクティブプロデューサー | トッド・ハロウェル (Todd Hallowell) |
製作 | スコット・ルーディン (Scott Rudin) ブライアン・グレイザー (Brian Grazer) ビー・キプリング・ハゴピアン (B. Kipling Hagopian) |
撮影 | ピョートル・ソボシンスキ (Piotr Sobocinski) |
プロダクション・デザイン | マイケル・コレンブリス (Michael Corenblith) |
音楽 | ジェームズ・ホーナー (James Horner) |
編集 | ダン・ハンリー (Dan Hanley) マイク・ヒル (Mike Hill) |
衣裳 | リタ・ライアック (Rita Ryack) |
字幕 | 松浦美奈 (Mina Matsuura) |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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メル・ギブソン (Mel Gibson) | Tom Mullen |
レネ・ルッソ (Rene Russo) | Kate Mullen |
ブローリー・ノルティ (Brawley Nolte) | Sean Mullen |
ゲイリー・シニーズ (Gary Sinise) | Jimmy Shaker |
デルロイ・リンド (Delroy Lindo) | Agent Lonnie Hawkins |
リリ・テイラー (Lili Taylor) | Maris Conner |
リーヴ・シュレイバー (Liev Schreiber) | Clark Barnes |
ドニー・ウォルバーグ (Donnie Wahlberg) | Cubby Barnes |
エヴァン・ハンドラー (Evan Handler) | Miles Roberts |
ナンシー・ティコティン (Nancy Ticotin) | Agent Kimba Welch |
マイケル・ガストン (Michael Gaston) | Agent Jack Sickler |
ポール・ギルフォイル (Paul Guilfoyle) | Wallace |
ホセ・ズニーガ (Jose Zuniga) | David Torres |
ダン・ヘダヤ (Dan Hedaya) | Jackie Brown |