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作品詳細
耳をすませば
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。月島雫は、とにかく明るい読書好きの少女である。雫は学校の図書館、市立図書館と片っ端から物語を読みまくっていた。ある日、雫は貸出カードに“天沢聖司”という名前を発見し、それ以来、良く注意してみると、雫の読む本には必ず先にその名前があることに気付く。雫の心の中でその名前は、顔も年齢も知らぬまま次第に膨れ上がり、育っていった。この夏休みは雫にとって中学最後の夏休みであった。両親は雫にあまりに理解があり過ぎて、何も強制しようとはしない。雫は恋や進路を巡る友人たちの騒ぎにも付き合いながら、やがてひとりの少年と出会う。少年は中学を卒業したらイタリアへ渡って、ヴァイオリン職人の修行をしようと決意していた。そのための準備を確かな足取りで進めている彼が、あの貸出カードの“天沢聖司”だったのだ。雫は聖司に心ひかれながら、進路も将来も自分の才能にも、全てが曖昧な自分へのコンプレックスと焦りに引き裂かれる思いがした。二人は幼くたどたどしいながらも、あくまで真摯に距離を近づけていく。雫は、二人は立ち止まり見つめ合うのではなく、並んで立って同じ遠い地平線を見つめるのだと決め、その時にそれまで抱いていた曖昧な不安から解放されたような気がしていた。出発を数日後に控えた聖司は早朝の丘に雫を誘い、朝焼けの中で「一人前の職人になったら、結婚してくれ」と告白する。雫はゆっくりと頷いた。聖司は晴れやかな顔で、夢を果たすために旅立って行くのだった。春、高校の入学式に向かう新入生の中に月島雫の姿もあった。雫は相変わらず溌剌と元気だったが、以前とひとつだけ違うのは、自分を賢く見つめる眼差しを胸にしっかりと抱いていることだった。
■解説
少女期の恋と出会いの奇跡をテーマに描いたアニメーション。監督はこの作品がデビュー作となる近藤喜文。脚色・絵コンテ・製作プロデューサーには「紅の豚」の宮崎駿が名を連ねている。
1995年7月15日 より
- 配給:東宝
- 製作国:日本(1995)
■スタッフ
監督 | 近藤喜文 (コンドウヨシフミ) |
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脚色 | 宮崎駿 (Hayao Miyazaki) |
原作 | 柊あおい (ヒイラギアオイ) |
製作総指揮 | 徳間康快 (トクマヤスヨシ) |
製作 | 氏家齊一郎 (ウジイエ) 東海林隆 (ショウジタカシ) |
プロデューサー | 鈴木敏夫 (Toshio Suzuki) |
製作プロデューサー | 宮崎駿 (Hayao Miyazaki) |
絵コンテ | 宮崎駿 (Hayao Miyazaki) |
作画監督 | 高坂希太郎 (コウサカキタロウ) |
撮影 | 奥井敦 (オクイアツシ) 藪田順二 (ヤブタジュンジ) 高橋わたる (タカハシワタル) 古城環 |
美術監督 | 黒田聡 (クロダ) |
音楽 | 野見祐二 |
主題歌 | 本名陽子 (ホンナヨウコ) |
音響監督 | 浅梨なおこ |
整音 | 井上秀司 (イノウエシュウジ) |
編集 | 瀬山武司 |
監督助手 | 大塚雅彦 伊藤裕之 |
出演(声) | 本名陽子 (ホンナヨウコ) 高橋一生 (Issei Takahashi) 立花隆 (タチバナタカシ) 室井滋 (Muroi Shigeru) 露口茂 (ツユグチシゲル) 小林桂樹 (Keiju Kobayashi) |
動画チェック | 中込利恵 (Rie Nakagome) |
動画 | 藤村理枝 (Rie Fujimura) |