映画検索
作品詳細
陽炎(1991)
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。抜けるような真夏の下、見事な菩薩の刺青を背にする洗い髪の女がいた。女の名はりん。女胴師である彼女を人は“不知火おりん”と呼んだ。ある日、大阪の難波政組の依頼を受けてそこに向かったおりんは、偶然義弟の市太郎に出会う。両親亡き後、若旦那として熊本・二本木の料亭・八雲を切り盛りしているはずの市太郎だったが、今や岩蔵が率いる岩船一家に店を乗っ取られ、博奕打ちと芸者が徘徊する色と欲の悪臭に満ちた場に成り下がっていた。そして、おりんは二度とまたぐことのないと思っていた八雲の敷居に足を踏み入れた。女将の千代春は動揺し、またそこには20年前のおりんの実父のかたきでもある岩蔵の胴師・常次郎がいた。そんなおりんの出現をいぶかしがる岩蔵の元に難波政組の親分・政吉が祭りの花会に出席するという知らせが届く。そしてその胴師の名には“城島りん”と明記されていた。勝負が始まってほどなく、積み込まれた花束はおりんの目の前を次々に通り過ぎ、常次郎の前に置かれた。中休み、常次郎は20年前のことを思い出しながら、おりんに声をかける。その眼は愛しい者をとらえるかのようにやさしかった。やがて勝負はヤマ場を迎え、おりんと常次郎の一騎打ちとなった。異様な緊張と静寂の中、勝利の女神はおりんに微笑んだ。しかし、それによって岩蔵は怒り、おりんや市太郎に刺客が向けられるのだった。旅芝居の一座にかくまわれていた市太郎とその恋人・小芳は、千代春が仕組んだワナによってあっけなく殺されてしまう。それを知ったおりんは激しい怒りに体を震わせながら、ダイナマイト片手に岩船一家へ殴り込みに行く。そして、常次郎の助けもあり、おりんは死闘の末、岩蔵を討ち取るのだった。
■解説
昭和初期の熊本を舞台に、愛憎がうずまく料亭を巡って一人の女胴師の活躍を描く任侠アクション。脚本は「極道の妻たち 最後の戦い」の高田宏治が執筆。監督は「226」の五社英雄。撮影は「利休」の森田富士郎がそれぞれ担当。
1991年2月9日 より
- 配給:松竹
- 製作国:日本(1991)
■スタッフ
監督 | 五社英雄 (Hideo Gosha) |
---|---|
脚本 | 高田宏治 (タカダコウジ) |
原作 | 栗田教行 |
製作 | 奥山和由 (オクヤマカズヨシ) |
プロデューサー | 西岡善信 (ニシオカヨシノブ) |
撮影 | 森田富士郎 (Fujio Morita) |
美術 | 西岡善信 (ニシオカヨシノブ) |
音楽 | 佐藤勝 (Masaru Sato) |
主題曲 | 聖飢魔II (セイキマツ) |
録音 | 大谷巖 |
照明 | 中岡源権 (ナカオカゲンコン) |
編集 | 市田勇 (イチダイサム) |
助監督 | 原田徹 (ハラダトオル) |
スチール | 小山田幸生 (オヤマダユキオ) |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
---|---|
樋口可南子 (Higuchi Kanako) | 城島りん |
仲代達矢 (Tatsuya Nakadai) | 村井常次郎 |
本木雅弘 (Masahiro Motoki) | 小杉市太郎 |
荻野目慶子 (Oginome Keiko) | 小芳 |
かたせ梨乃 (Katase Rino) | 千代春 |
川谷拓三 (カワタニタクゾウ) | 稲田竜吉 |
竹中直人 (Naoto Takenaka) | 安五郎 |
白竜 (ハクリュウ) | 大滝岩蔵 |
清水ひとみ (シミズヒトミ) | 君勇 |
沢竜二 (サワリュウジ) | 河東源治 |
うじきつよし (ウジキツヨシ) | 車屋・竹 |
芦屋小雁 (アシヤコガン) | 車屋・軍艦松 |
高橋長英 (Choei Takahashi) | 城島弥吉 |
夏八木勲 (Isao Natsuyagi) | 清野忠雄 |
高品格 (タカシナカク) | 武州 |
神山繁 (Shigeru Koyama) | 光山修介 |
川地民夫 (カワチタミオ) | 橋場伸吉 |
丹波哲郎 (Tetsuro Tanba) | 津崎伝吉 |
岡田英次 (Eiji Okada) | 大野政吉 |
北村和夫 (Kazuo Kitamura) | 小杉兵衛 |
岩下志麻 (Iwashita Shima) | よし |
緒形拳 (Ken Ogata) | 警官 |