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作品詳細
ドジを踏むな
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。新任の佐渡ケ島勘兵衛刑事は古風なその名前とは似ても似つかぬ美青年。ある日、先輩の布目刑事の命令で、沢井という家に行った。沢井の息子・努の愛犬ペスが何者かに空気銃で射殺されたというのである。勘兵衛は目撃者である酒屋の店員・新助から一応の話を聞き、さらに努の姉圭子と逢ったが、なぜか彼女の態度は冷たかった。勘兵衛はその足で沢井の事務所を訪れた。金融業の看板をかけている沢井は一瞬ギクリとしたが、勘兵衛が帰った後、そこには赤新聞の社長芝川と鉄砲昌というヤクザが現れた。芝川は密輸の首謀者で沢井の金に目をつけ彼を探っていたのだ。犬殺しは単なる誰かのいたずらか?雲をつかむような気持の勘兵衛は飲屋おとめで布目刑事と話すうち、そこへ入ってきたマリという歌手を知った。彼女は相愛の男を朋輩に奪われ自棄になっていた。酔ったマリは勘兵衛を連れバー・エトワールへ行った。そこには鉄砲昌らヤクザ連中がマダム・ミキと飲んでいた。ミキは芝川の情婦で彼の差し金によりマリと相愛の沢井を色仕掛けで仲間に引きずりこんだ女である。女性二人の間にさっと険悪な空気が流れ、勘兵衛はミキをかばうヤクザたちを見事のしたが、そこへ入ってきた山健という与太者に遮ぎられ表へ出た。その後へ芝川が現れ、昼間刑事が沢井家に現れ、鉄砲昌が射った犬のことを調べにきたとヤクザたちに話した。不安に駆られた昌は翌日、沢井家の庭へ証拠になる弾丸を探しに出かけたが女中に発見され、それを勘兵衛に報告された。しかも努が弾丸を発見し、それが去年、葛飾にあった殺人の弾丸と同じものと分った。やっと事件の目鼻をつけた勘兵衛は単身、芝川一味のもとへ乗込んだ。折しも芝川は莫大な金を巻上げようと沢井父子を誘拐し、密輸の頭目の前へ連れ出していた。現場に到着した勘兵衛は芝川一味と対決したが周囲から迫る敵に危地に陥った。が、このとき突然、勘兵衛を助けたのは山健で彼は当局が潜入させていた刑事だった。勘兵衛らは遂に一味を捕えた。沢井家にも明るさが甦り、マリと沢井の結婚も決った。
■解説
樫原一郎の昭和刑事物語『恐喝』よりの映画化で、「花嫁三重奏」の若尾徳平が脚色、「昭和刑事物語 俺にまかせろ」の日高繁明が監督したアクション・ドラマ。撮影も「昭和刑事物語 俺にまかせろ」の小泉福造。「ロマンス祭」の小泉博・有島一郎に、「奴が殺人者だ」の中田康子などが出演している。
1958年9月16日 より
- 配給:東宝
- 製作国:日本(1958)
■スタッフ
監督 | 日高繁明 (ヒダカシゲアキ) |
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脚色 | 若尾徳平 |
原作 | 樫原一郎 (カシハライチロウ) |
製作 | 宇佐美仁 (ウサミ) |
撮影 | 小泉福造 |
美術 | 安倍輝明 (アベテルアキ) |
音楽 | 池野茂 (イケノシゲル) |
録音 | 藤縄正一 |
照明 | 大沼正喜 |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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小泉博 (コイズミヒロシ) | 佐渡ケ島勘兵衛 |
有島一郎 (アリシマイチロウ) | 布目刑事 |
若原雅夫 (ワカハラマサオ) | 沢井清二郎 |
姿圭子 (スガタケイコ) | 沢井圭子 |
小柳徹 (コヤナギトオル) | 沢井努 |
田島義文 (タジマヨシブミ) | 芝川常吉 |
山本廉 (ヤマモトレン) | 鉄砲昌こと邸漢昌 |
桐野洋雄 (キリノナダオ) | 人斬り信三こと赤壁信三 |
万谷好夫 | フックのジョーこと権永杖 |
野口ふみえ (ノグチフミエ) | とみ子 |
加藤春哉 (カトウハルヤ) | 新作 |
中田康子 (ナカタヤスコ) | マリ |
園田あゆみ (ソノダアユミ) | ミキ |
千石規子 (Noriko Sengoku) | やす子 |
岡部正 (オカベタダシ) | 月田警部 |
笈川武夫 (オイカワタケオ) | 署長 |
藤木悠 (フジキユウ) | 三上 |
高木弘 (タカギヒロシ) | 山健 |
清水一郎 (シミズイチロウ) | 警察学校の校長 |
大友伸 | 永和公司社長 |
瀬良明 (セラアキラ) | 鑑識課技師 |
若林映子 (Akiko Wakabayashi) | 沢井の秘書 |
渋谷英男 (シブヤヒデオ) | 宮川 |