映画検索
作品詳細
白蝋城の妖鬼
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。伊達六十二万石の城下は呪殺剣・白蝋太郎の恐怖におののいていた。家臣の二人が次々と魔剣の刃に命を失った。一度は武士の面目を嫌って城を出た若殿小太郎の弟振袖小次郎は、目明し仙太を伴って、事件解決に一肌脱ぐことになった。すると今度は人ではなく家宝の“黄金の鷹”が盗まれた。しかし、この鷹はにせもので真物はお蔵番筆頭前田恭之進の妻綾の兄阿部九十郎と共に行方がわからなかった。真物は小太郎が世継ぎの報告に将軍家にお目見えする時までに探し出さねばならない。その頃九十郎の娘千世が白蝋太郎にさらわれた。そして次に綾も。この二人の背中に秘密の地図が彫ってあるのだ。千世を抱えて逃げる白蝋太郎をどこまでも小次郎は追ったが、それを助けるのは傴僂男であった。仙太は途中この傴僂男から白蝋城の場所を託した手紙を受取った。仙太郎は早速城にこれを急報。一方、小次郎は白蝋太郎を見失ったが、傴僂男の案内で白蝋城に導かれた。しかし、彼は白蝋太郎の計略にかかり捕えられてしまった。そこには、綾と千世もいた。勝利を前に白蝋太郎は自分の復讐の秘密を語った。彼は、実は伊達家の若殿小太郎と双生児だが、生れながらの白子のため、四人の側役によって山中で殺されるところを白雲斎に助けられ、以後復讐を企て、その時の側役を次々と殺したのであった。今こそ宝の在かを探さんと、千世と綾の背中を裸にしてみると地図ではなく鷹が描かれている。怒って斬ろうとする白蝋太郎を阻んだのは傴僂男である。大乱闘が展開されているところへ、伊達家の捕方がはせつけてきた。傴僂男がさっと扮装をとくと立派な武士。将軍の密命を受けた隠密佐々木竜之助であった。ことここに至り、白蝋太郎は自ら腹をかき切った。竜之助は九十郎から預って来た薬紙を取出し、綾と千世の背に貼りつけると、鷹の絵はみるみるうちに一面の地図と変じた−−。
■解説
島本春雄の原作を西沢裕と丸谷剛が脚色、「日米花嫁花婿入替取替合戦」の曲谷守平が監督した時代活劇。撮影は森田守。主演は「怪談累が淵(1957)」の和田孝、丹波哲郎、北沢典子、「怪談本所七不思議」の明智十三郎。それに江畑絢子、花岡菊子、小倉繁など。
1957年7月30日 より
- 製作国:日本(1957)
■スタッフ
監督 | 曲谷守平 (マガタニモリヘイ) |
---|---|
脚色 | 西沢裕 (ニシザワユタカ) 丸谷剛 |
原作 | 島本春雄 (シマモトハルオ) |
企画 | 柴田万造 (シバタマンゾウ) |
撮影 | 森田守 (モリタマモル) |
美術 | 伊藤寿一 (イトウジュイチ) |
音楽 | 長瀬貞夫 (ナガセサダオ) |
録音 | 道源勇二 |
照明 | 佐藤快哉 |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
---|---|
和田孝 (ワダタカシ) | 振袖小次郎 |
小倉繁 (オグラシゲル) | 八百の仙太 |
明智十三郎 (アケチジュウザブロウ) | 白蝋太郎 |
明智十三郎 (アケチジュウザブロウ) | 伊達小太郎 |
高村洋三 (タカムラヨウゾウ) | 鷹の太郎 |
丹波哲郎 (Tetsuro Tanba) | 佐々木竜之助 |
岬洋二 (ミサキヨウジ) | 白雲斎 |
北沢典子 (キタザワノリコ) | 阿部千世 |
江畑絢子 (エバタジュンコ) | 前田綾 |
杉寛 | 松平輝高 |
九重京司 (ココノエキョウジ) | 前田恭之進 |
武村新 | 伊達宗吉 |
国創典 | 加瀬右近 |
倉橋宏明 (クラハシヒロアキ) | 本多陣十郎 |
菊地双三郎 (キクチソウザブロウ) | 井上左衛門 |
宇田勝哉 (ウダカツヤ) | 吉村三四郎 |
高松政雄 (タカマツマサオ) | 金子源吾衛門 |
泉田洋志 (イズミダヒロシ) | 村山与之助 |
花岡菊子 (ハナオカキクコ) | 姥の槙 |
石川冷 (イシカワレイ) | 刺青師紋吉 |
白川晶雄 (シラカワアキオ) | 質屋の主人 |
宮田文子 (ミヤタフミコ) | 井上左衛門の妻 |