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作品詳細

  • 君に捧げし命なりせば

 

■ストーリー

※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

新太郎はかつて腕利きの建築技師だったが、ビルマ戦線でうけた頭部銃創が因で勉強もおもうに任せず、どの入社試験にも失敗する。止むなくキャバレーに勤める妻の桂子を案じて悶々とするが致しかたもない。心痛のあげく、とある建築会社の試験で重役たちに悪どい嘲弄をうけ、ついに狂人となった。脳病院で加療させようにも資力に事欠いて、桂子は途方にくれる。桂子にすまない一念で履歴書を何枚もかき、それをもって街をさまよう新太郎。彼は至る所で物みだかい連中のサカナにされ、漸く得た仕事とはピエロ姿のサンドウィッチ・マンである。仕事をしてお金が貰える。−−彼は無心によろこぶが、桂子は苦しかった。彼女は身を売って脳病院への入院費をつくろうと決心する。しかし、かねてご執心のヒゲの紳士とともに高級車に足をかけたとたん、物蔭よりふらふら立現われて「桂子、仕事をしてお金をもらったよ」とよろこぶ夫の姿を見ては、もう体も売れなかった。のこる途は、死。−−翌日、桂子は新太郎をつれて新婚旅行の思い出の地、箱根へ出かける。夕陽の芦ノ湖に漕ぎ出したボートを彼女は覆えした。妻は死に、夫は気息えんえんと岸に泳ぎついた。



■解説

昭和十三年『文芸』に発表された故作家平林彪吉の短篇「月のある庭」を「欲望」の新藤兼人が脚色、「母のない子と子のない母と」の新人若杉光夫が共同脚色、監督にあたった。撮影は「初恋トコシャン息子」の岡崎宏三、音楽は「純潔革命」の木下忠司が担当している。「もぐら横丁」の佐野周二、「山下奉文」の宮城野由美子、山形勲、「欲望」の北林谷栄、「女ひとり大地を行く」の岸旗江、その他宇野重吉、杉村春子、滝沢修、清水将夫など新劇人が出演している。

  • 1953年8月13日 より

  • 配給:北星
  • 製作国:日本(1953)

■スタッフ

監督 若杉光夫 (ワカスギミツオ)
脚色 新藤兼人 (Kaneto Shindo) 若杉光夫 (ワカスギミツオ)
原作 平林彪吾
製作 大塚和 (オオツカカノ)
撮影 岡崎宏三 (Kozo Okazaki)
美術 藤田博 (フジタヒロシ)
音楽 木下忠司 (キノシタタダシ)
録音 長岡憲治 (ナガオカケンジ)
照明 下村一夫 (シモムラカズオ)

■キャスト

俳優名 役名
佐野周二 (サノシュウジ)  宮口新太郎
宮城野由美子 (ミヤギノユミコ)  妻桂子
山形勲 (ヤマガタイサオ)  飯塚宏
北林谷栄 (Tanie Kitabayashi)  母喜代
岸旗江 (キシハタエ)  妹静江
露原千草 (ツユハラチグサ)  女給真佐子
宇野重吉 (Jukichi Uno)  医師松永
杉村春子 (スギムラハルコ)  女将ゆき
滝沢修 (Osamu Takizawa)  吉本さん
清水将夫 (シミズマサオ)  重役A
芦田伸介 (アシダシンスケ)  重役B
伊達信 (ダテシン)  重役C
笠間雪雄 (カザマユキオ)  部長さん
佐野浅夫 (サノアサオ)  戦友古沢
増田順二 (マスダジュンジ)  ヒゲの紳士
谷晃 (タニアキラ)  支配人

愛がなんだ









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