映画検索
作品詳細
山下奉文
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。開戦劈頭、スピーディなシンガポール攻略作戦の成功で、マライの虎と謳われた山下奉文も、その後彼を敵視する軍首脳によって満洲牡丹江に左遷され、第十四方面軍司令官として再び陽の目をみた一九四四年秋には、戦局はすでに絶望的であった。しかも彼の任地フィリッピンは前任黒田司令官や彼の直接の上司寺内南方総軍司令官の無能無策から、さし迫る米軍の上陸への何の備えもしていなかった。彼は死を覚悟して赴任する。−−いよいよ米軍のレイテ上陸がはじまるに及んで大本営、総軍はにわかに当初の作戦を変更し、レイテへの方面軍主力の傾注を命じてきた。山下はその不利を痛感しながらも、黙々実行に移した。が、結果は手薄すに乗じてルソンへの敵の大挙上陸となり、友軍は各所に分断される。新たに彼の指揮下にはいった第四航空軍も保有機数の大半をレイテに失い、富永司令官は台湾へにげだす始末、さらにマニラの海軍部隊は山下の再度の撤収命令を無視、狂暴な市街戦のすえに全滅した。−−八月十五日終戦。そして九月三日に山下大将は投降した。彼の命を拒んだマニラ海軍部隊の惨行をその主な罪状に負って、山下は勝者の「みせしめ」裁判−−その絞首刑の判決に伏した。不当を鳴らすこともなかった。
■解説
米画「砂漠の鬼将軍」風な第二次大戦々史上人物の再評価映画。社長大川博が総指揮する。「黎明八月十五日」のコムビ八木保太郎と西沢裕の脚本によって「加賀騒動」の佐伯清が監督に当った。撮影、音楽はそれぞれ「韋駄天記者」の西川庄衛、「黎明八月十五日」の高田信一。主演早川雲洲を中心に、小杉勇、大友柳太朗、佐々木孝丸、宮城野由美子、利根はる恵などが共演する。
1953年4月29日 より
- 配給:東映
- 製作国:日本(1953)
■スタッフ
監督 | 佐伯清 (サエキキヨシ) |
---|---|
脚本 | 八木保太郎 (ヤギヤスタロウ) 西沢裕 (ニシザワユタカ) |
製作総指揮 | 大川博 (オオカワヒロシ) |
企画 | 岡田寿之 (オカダカズユキ) |
製作 | マキノ光雄 (マキノミツオ) |
撮影 | 西川庄衛 (ニシカワショウエ) |
美術 | 森幹男 (モリミキオ) |
音楽 | 高田信一 (タカダシンイチ) |
録音 | 森武 (モリタケシ) |
照明 | 銀屋謙蔵 (ギンヤケンゾウ) |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
---|---|
早川雪洲 (ハヤカワセッシュウ) | 山下奉文 |
永田靖 (ナガタヤスシ) | 朝枝参謀 |
山形勲 (ヤマガタイサオ) | 樺山副官 |
小島洋々 (コジマヨウヨウ) | 梅津参謀総長 |
山口勇 (ヤマグチイサム) | 寺内南方総軍司令官 |
春日俊二 (カスガシュンジ) | 新聞記者大崎 |
永井智雄 (Tomoo Nagai) | 新聞記者久さん |
小杉勇 (コスギイサム) | 武藤参謀長 |
佐々木孝丸 (ササキタカマル) | 宮内大本営作戦課長 |
河村弘二 (カワムラコウジ) | 石山参謀 |
大友柳太朗 (オオトモリュウタロウ) | 栗田参謀 |
小倉正則 (オグラマサノリ) | 四航軍佐田中佐 |
三島耕 (ミシマコウ) | 大木当番兵 |
宮城野由美子 (ミヤギノユミコ) | 片岡かおる |
信欣三 (シンキンゾウ) | 一般邦人 |
利根はる恵 (トネハルエ) | 一般邦人 |
長谷川菊子 (ハセガワキクコ) | 看護婦 |
岩崎加根子 (イワサキカネコ) | 比島の少女 |
志賀暁子 (シガアキコ) | 比島の中年婦人 |