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作品詳細
ラーメン大使
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。大小さまざまな船が停泊している横浜港に着いた貨物船で中国服を着た男が日本にやってきた。王さんである。古びた頭陀袋を堤げて、感慨無量の面持ちである。二十八年前、中国で極貧の生活を送っていた王さんは、一兵卒の山川という日本人にお金を借り、今、その恩返しをしようと日本にきたのである。しかし、山川という名前だけでは探しようがない。王さんはクリーニング店の六さんや長島巡査の世話で「万来軒」に住み込み、根気よく山川さんを探すことにした。たちまち王さんは人気者になってしまった。たどたどしい日本語も人気の原因だったが、何よりも王さんのチャーシューメンがおいしかったからである。そんな間に、訪ねてみた山川さんがとんだ人違いだったりしたが、ある日、ひょんなことから百万円を盗んだドロ棒を捕えたことから、王さんは全国に紹介されることになった。ところが、ニュースを聞いて現われたのは、山川組の親分で、王さんに金を貸したという。しかし、この親分は戦争中、刑務所に入っていたことが分った。その他、王さんの善意を利用しようとする人が次々に現われて、彼は弱ってしまった。しかも旅券の期限が迫っていた。万来軒のおしげ婆さんや六さんも奔走してくれたが、なかなか本物の山川さんには会えなかった。ところが、ある日、たったひとつの手掛りをもとに訪ねてみると、王さんの前に現われた老人こそは、探し求める山川さんたった。山川さんは実は、二十三円五十銭を王さんに貸したのである。二人は再会を喜び、やがて、王さんの帰国の日には、六さんや長島巡査も駆けつけ、王さんは満足そうな笑顔を浮べて故国へ帰っていった。
■解説
「日本一のマジメ人間」の花登筐の原作を、自身と、「兵隊やくざ大脱走」の舟橋和郎が共同で脚色し、「処女受胎」の島耕二が監督したコメディ。撮影は「わが愛を星に祈りて」の渡辺徹。
1967年2月11日 より
- 配給:大映
- 製作国:日本(1967)
■スタッフ
監督 | 島耕二 (Koji Shima) |
---|---|
脚色 | 舟橋和郎 (フナハシカズオ) 花登筐 (ハナトコバコ) |
原作 | 花登筐 (ハナトコバコ) |
企画 | 藤井浩明 (Hiroaki Fujii) |
撮影 | 渡辺徹 (ワタナベトオル) |
美術 | 高橋康一 (タカハシコウイチ) |
音楽 | 大森盛太郎 (オオモリセイタロウ) |
録音 | 三枝康徐 |
照明 | 泉正蔵 |
編集 | 鈴木東陽 (スズキトウヨウ) |
スチル | 沓掛恒一 |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
---|---|
フランキー堺 (Franky Sakai) | 王さん |
船越英二 (フナコシエイジ) | 長島巡査 |
高毬子 (タカマリコ) | 山川ユキ |
星ひかる (ホシヒカル) | 山川洋介 |
渚まゆみ (ナギサマユミ) | マヤ |
市村俊幸 (イチムラトシユキ) | 日森 |
丸井太郎 (マルイタロウ) | ノブ |
人見きよし (ヒトミキヨシ) | サブ |
津田駿 | 城 |
原田玄 (ハラダゲン) | ルートの男 |
三角八郎 (ミスミハチロウ) | 六さん |
春川ますみ (Masumi Harukawa) | ユリ |
若水ヤエ子 (ワカミズヤエコ) | 大野咲子 |
中村是好 (ナカムラゼコウ) | 蛭川 |
杉狂児 (スギキョウジ) | 山川老人 |
高村栄一 (タカムラエイイチ) | 谷村老人 |
紺野ユカ (コンノユカ) | ハナ子 |
佐伯勇 (サエキイサム) | 泰吉 |
高見国一 | トン公 |
松山新一 (マツヤマシンイチ) | 肇 |
大庭健二 (オオバケンジ) | 新聞記者 |
井上大吉 (イノウエダイキチ) | 船員 |