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作品詳細
天保遊侠伝 代官所破り
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。凶作続きで年貢米の上納にあえぐ百姓衆の味方であった十一屋一家の親分仁蔵が、縄張りを競う飯岡の助五郎一家の手で刺殺された。十一屋の代貸笹川の繁蔵は、仁蔵の遺言を守り、子分衆をなだめて、飯岡の代貸州の崎の政吉の善処を期待していた。だが政吉の努力も虚しく、繁蔵の襲名披露にも助五郎は姿を見せなかった。女と酒で身をもち崩した千葉道場の高弟、平手造酒は、繁蔵を頼って来たが、繁蔵はやくざの喧嘩に侍は関係ないと、造酒の申し出を断った。帰途造酒は、道場の弟弟子望月武太夫が銚子代官として赴任するのに出会った。造酒は、出世欲にとりつかれた望月を苦々しく思いながら、望月のもとで徒食することになった。望月の年貢とりたては非情そのものだったが、十手を預る助五郎は、そのお先棒をかついだ。政吉はそんな助五郎を戒めたが、逆に繁蔵との仲を疑われ、助五郎に繁蔵を斬る約束をした。そして、政吉は、繁蔵の代貸清滝の佐吉に斬殺された。激怒した繁蔵は、喧嘩状を助五郎に叩きつけ、助五郎一家と乱闘となったが、捕方陣を向うにまわしての喧嘩は、繁蔵の破れるところとなった。一方芸者お竜は、かつて造酒の女であったが、今は繁蔵の力添えで小料理屋の女将となっていた。その恩義が愛情にかわり、繁蔵とお竜は結ばれる日を待つばかりになっていた。突然の造酒の出現で、繁蔵は、造酒と相対したが、その時造酒が吐血したため、床に伏せることとなった。繁蔵の男っぷりに惚れていた造酒は、秘かに繁蔵の身を案じていた。その頃、望月や助五郎の悪事で百姓衆の生活はどん底であった。たまりかねた繁蔵は、子分をひきつれ、代官所に殴り込みをかけ、造酒の応援を得て助五郎を斬った。だが造酒も、乱闘の中で繁蔵にお竜をたのむと息をひきとった。繁蔵は、涙にくれるお竜を後に、百姓の窮状を告げるため、裁きが待つ江戸へ発った。
■解説
「怪談片目の男」でコンビの高岩肇と宮川一郎がシナリオを執筆、「主水之介三番勝負」の山内鉄也が監督した侠客もの。撮影もコンビの赤塚滋。
1965年10月24日 より
- 配給:東映
- 製作国:日本(1965)
■スタッフ
監督 | 山内鉄也 (Tetsuya Yamanouchi) |
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脚本 | 高岩肇 (タカイワハジメ) 宮川一郎 (Ichiro Miyagawa) |
企画 | 俊藤浩滋 (Koji Shundo) 橋本慶一 三村敬三 (ミムラケイゾウ) |
撮影 | 赤塚滋 |
美術 | 大門恒夫 |
音楽 | 津島利章 (ツシマトシアキ) |
録音 | 堀場一朗 (ホリバイチロウ) |
照明 | 金子凱美 |
編集 | 堀池幸三 |
スチール | 中山健司 (ナカヤマケンジ) |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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大川橋蔵 (オオカワハシゾウ) | 笹川の繁造 |
内田良平 (ウチダリョウヘイ) | 平手造酒 |
南田洋子 (Yoko Minamida) | お竜 |
里見浩太朗 (Kotaro Satomi) | 州の崎の政吉 |
三島ゆり子 (ミシマユリコ) | お光 |
香川良介 (カガワリョウスケ) | 十一屋仁蔵 |
小田部通麿 (オタベミチマロ) | 清滝の佐吉 |
山城新伍 (ヤマシロシンゴ) | 仙太 |
鈴木金哉 | 六郎次 |
名護屋一 (ナゴヤハジメ) | 亀太郎 |
河村満和 (カワムラミツカズ) | 文次 |
遠藤辰雄 (エンドウタツオ) | 飯岡の助五郎 |
有川正治 (アリカワマサハル) | 成田の甚蔵 |
茂呂弘人 | 孫次郎 |
大友柳太朗 (オオトモリュウタロウ) | 望月武太夫 |
加賀邦男 (カガクニオ) | 黒田大八郎 |
沢村宗之助 (サワムラソウノスケ) | 五兵衛 |
有馬宏治 (アリマコウジ) | 弥助 |
片岡栄二郎 (Eijiro Kataoka) | 吾作 |
内田朝雄 (Asao Uchida) | 大前田英五郎 |
森三千代 (モリミチヨ) | およし |
林彰太郎 (ハヤシショウタロウ) | 代官所役人 |
脇中昭夫 (ワキナカアキオ) | 流れ者 |
世羅豊 | 傷のある漁師 |
源八郎 | 船頭 |