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作品詳細
男の歌
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。喧嘩が強くて男っぷりのいい中村純三は、この界隈に縄張りをもつ秋田組の兄貴株。親分の大五郎も幹部の市村も純三には一目おいている。純三の恋人光子は彼が堅気になるのを願っており、酒屋を営んでいる光子の父松造も彼がそうなれば店で働いて貰ってもいいとさえ考えていた。ある夜、純三はふとした事から太洋拳の並木とは知らずに喧嘩して、パンチをうけてのびてしまった。そんな純三の手当をしながら悪態をつく北原医師。彼は亡き純三の父親とつき合いがあったことから、純三を我が子のようにかわいがっていた。翌日、試合を見に行った純三は、並木の堂々とした闘いぶりにすっかり魅せられ拳闘を習おうと決心した。それを知った光子は猛反対。だがその日から、純三はあの手この手で自分を売込みにかかった。その甲斐あって、彼は会長夫妻に認められたが、入門したければやくざの足を洗えと言いわたされた。仕方なく純三は大五郎に盃を返上したいと申出た。それを聞いて殺気だった大五郎に純三は、表向きだけでも盃を返したことにしてもらった。彼は北原にいれずみを消してもらいジムに通い始めた。やがて純三は、大阪で四回戦ボーイとして初出場することになった。だが、大阪へ向う車中愚連隊にからまれた親娘を救おうとして、彼は喧嘩にまきこまれてしまった。このことが会長に知れ純三は出場停止。やけになった彼は再びやくざの世界へもどったが、光子のとりなしでカムバック出来た。その後の彼の成績はめざましく、ついに新人王決勝戦へ−−。その前夜、大五郎は純三に八百長試合を強要した。試合当日、白熱化したりングでは純三が追いこまれていたが、次の瞬間、彼のパンチがとび相手をノック・ダウン。約束を破った純三は、その夜大五郎たちの暴行をうけた。無抵抗でじっと耐える純三。これで秋田組とも縁の切れた純三は、今はチャンピオン目指して連日激しいトレーニングにはげむのだった。
■解説
「椿三十郎」の菊島隆三原作を、「乾杯!ごきげん野郎」の井手雅人と大河寿雄が共同で脚色。「非情の男」の高橋治が監督したボクシングもの。撮影もコンビの加藤正幸。
1962年3月11日 より
- 配給:松竹
- 製作国:日本(1962)
■スタッフ
監督 | 高橋治 (タカハシオサム) |
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脚色 | 井手雅人 (イデマサト) 大河寿雄 (オオカワヒサオ) |
原作 | 菊島隆三 (キクシマリュウゾウ) |
製作 | 岸本吟一 (キシモトギンイチ) |
撮影 | 加藤正幸 (カトウマサユキ) |
美術 | 宇野耕司 (ウノコウジ) |
音楽 | 佐藤勝 (Masaru Sato) |
録音 | 佐藤広文 (サトウヒロフミ) |
照明 | 市村政次郎 (イチムラマサジロウ) |
編集 | 浦岡敬一 (Keiichi Uraoka) |
スチール | 赤井博且 (アカイヒロカツ) |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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吉田輝雄 (ヨシダテルオ) | 中村純三 |
初名美佐子 | 光子 |
杉浦直樹 (Naoki Sugiura) | 並木鉄夫 |
三井弘次 (ミツイコウジ) | 北原医師 |
幾野道子 (イクノミチコ) | 妻房江 |
石黒達也 (イシグロタツヤ) | 福井会長 |
浅茅しのぶ (アサジシノブ) | 妻妙子 |
コロムビア・トップ (コロムビア・トップ) | クリーニング屋 |
大杉莞児 (オオスギカンジ) | 下宿の親爺 |
五味勝雄 (ゴミカツオ) | 白山拳の鈴木 |
菅原文太 (Bunta Sugawara) | 三枝 |
中村是好 (ナカムラゼコウ) | 松造 |
岡部健 (オカベケン) | 堀川選手 |
須賀不二男 (スガフジオ須賀不二夫) | 秋田大五郎 |
高宮敬二 (タカミヤケイジ) | 市村 |
岡乃桃子 (オカノモモコ) | 列車の中の娘 |
浜村純 (ハマムラジュン) | 列車の中の娘の父 |
明智十三郎 (アケチジュウザブロウ) | 新聞記者 |
コロムビア・ライト (コロムビア・ライト) | そばや |
左卜全 (ヒダリボクゼン) | 八百屋 |