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作品詳細
ガンパー課長
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。大企業の北野化工を相手に小会社の東野製薬は、東野社長自らポスターを創る奮闘ぶりだが、宣伝販売の課長連はいい加減に働いている者ばかり。販売課の平社員北原洋太郎は社長の作とは知らず酷評をブッてしまう。「口だけなら誰だって出来る。我が社のガンはダ性だ」と社長に叱責をあびたがこれにヒントを得た洋太郎は、銃の型をまねた噴霧器を発明、敵方攻略に頭を痛める社長はワラをも掴む思いでそれをとり入れた。名づけて「ガンパー」新型殺虫剤はガン・ブームの波にのり押売撃退にも格好とあって宣伝効果も頗る上々。発売前から東南アジアへ二十万ダース輸出の声もかかる意外の反響に、流石の北野化工もガン色をなくした。洋太郎は一躍販売課長に任命され社の若手連中は青年課長誕生で張切るが、ニガイ顔を隠しきれないのは、課長第一候補を決めこんでいた酒田で、くさり切る彼に北野化工の魔の手は早くもさしのべられてきた。洋太郎の妹でカメラマンの洋子には、七〇円カレーライス店主武中雄吉なる恋人がいるが、大学出でないので兄や母に打明けられないでいた。ある日、洋太郎を訪ねた洋子は雄吉を紹介してしまった。悪びれない雄吉の態度に洋太郎は母親説得を買って出た。ガンパー輸出が公表されないのに東野製薬の株が急に値上り、不審を抱いた社長たちはその震源地が北野化工の息のかかる証券会社からだと知って緊張、極秘であるはずの情報がもれているのだ。しかも輸出の契約会社小野貿易もしぶり始めてきていた。裏側には模造品ドンパーをもって横車をおす北野化工の工作があることは判り切っていた。生返事の小野も東野が一足先に取った新案特許の書類の前には、二つ返事でサインを求めた。洋太郎に説得されて母親も遂に洋子の結婚をO・K。雄吉の店で洋子の写真集から北野と密談する酒田をみつけた洋太郎は総てを納得した。社長の前で、会心の笑みを浮べた、北原課長に、洋子のカメラは素早くシャッターを切っていた。
■解説
『婦人倶楽部』連載の源氏鶏太の小説を「有難や三度笠」の関沢新一と矢田良が脚色。「続サラリーマン弥次喜多道中」の青柳信雄が監督したサラリーマン喜劇。撮影も同じく完倉泰一。
1961年12月17日 より
- 配給:東宝
- 製作国:日本(1961)
■スタッフ
監督 | 青柳信雄 (アオヤギノブオ) |
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脚色 | 関沢新一 (セキザワシンイチ) 矢田良 |
原作 | 源氏鶏太 (ゲンジケイタ) |
製作 | 藤本真澄 (Sanezumi Fujimoto) 三輪礼二 (ミワレイジ) |
撮影 | 完倉泰一 (カンクラタイイチ) |
美術 | 浜上兵衛 |
音楽 | 松井八郎 (マツイハチロウ) |
録音 | 渡会伸 (ワタライシン) |
照明 | 金子光男 (カネコミツオ) |
スチル | 山崎淳 |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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藤木悠 (フジキユウ) | 北原洋太郎 |
若林映子 (Akiko Wakabayashi) | 北原洋子 |
浦辺粂子 (ウラベクメコ) | 北原ケイ |
加東大介 (カトウダイスケ) | 東野社長 |
高島忠夫 (Tadao Takashima) | 武中雄吉 |
瓜生登代子 (ウリュウトヨコ) | 登美子 |
北あけみ (キタアケミ) | 涼子 |
中島そのみ (ナカジマソノミ) | 花太郎 |
小栗一也 (オグリカズヤ) | 酒田 |
丘寵児 | 島田 |
児玉清 (Kiyoshi Kodama) | 近藤 |
森川信 (モリカワシン) | 甚六の親父 |
中村哲 (Tetsu Nakamura) | 趙社長 |
沢村いき雄 (サワムライキオ) | 溝口 |
伊藤久哉 (イトウヒサヤ) | 北野社長 |
谷村昌彦 (タニムラマサヒコ) | メガネ氏 |
丸山謙一郎 (マルヤマケンイチロウ) | 杉野 |
一の宮あつ子 (イチノミヤアツコ) | バーのマダム |