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作品詳細
毘沙門天慕情
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。神楽坂の爼家ぽん助は、明治から“たいこもち”の芸を伝えて来た芸人で、今では国宝クラス。彼の倅の鯉次郎は親父と違って歌も唄えば、ドラムも叩くという現代青年で、“たいこもち”としてのひと通りの芸はできるが、“たいこもち”を嫌って妹のヒカルと一緒に、スナックを経営している。ある日、鯉次郎は、毘沙門天の境内で、チンピラに絡まれている芸者・万弥を助けた。以来、万弥は鯉次郎に想いを寄せるようになった。そんな時、ぽん助が、馴染客の権田原のお座敷で、熱演のあまり、二階の手摺から落ちて、即死してしまった。ぽん助の突然の死、そして遺言のテープを聞くに及んで、さすがの鯉次郎も涙を浮かべた。ぽん助が残してくれた唯一の財産は、鯉次郎の身体にとりついている芸だけである。「俺はやるぞ、昭和二ケタの日本のタイコモチになる」と鯉次郎は決心するのだった。そんな鯉次郎を、万弥、ぽん助の弟子で破門となったやくざニコライの鐘吉、料亭の女将などが暖かく見守っていた。ある日、鯉次郎にスケバンおみちから、喧嘩状が届いた。万弥を襲ったチンピラを痛めつけたおとし前をつけろ、というのである。そのおとし前とは、おみちを抱いて女にすることだった。鯉次郎は言う通りに、おみちを抱いた。だが鯉次郎に惹かれている万弥は黙っていない。万弥はおみちを毘沙門天境内へ呼びだした……。
■解説
砂塚秀夫が自ら、企画・製作し、花柳界にあって今もなお、その伝統を現代に伝えて粋な笑いふりまく“たいこもち”の泣き笑いを描く。脚本は「着流し百人」の松浦健郎、監督は「男の挑戦(1968)」の土居通芳、撮影は永井仙吉がそれぞれ担当。
1973年5月19日 より
- 配給:東宝
- 製作国:日本(1973)
■スタッフ
監督 | 土居通芳 |
---|---|
脚本 | 松浦健郎 |
企画 | 砂塚秀夫 (スナヅカヒデオ) |
製作 | 砂塚秀夫 (スナヅカヒデオ) 中山章 小林正 (コバヤシタダシ) |
撮影 | 永井仙吉 (ナガイセンキチ) |
美術 | 滝ケ崎和男 (タキガサキカズオ) |
音楽 | 中村八大 (ナカムラハチダイ) |
録音 | 工藤任郎 |
照明 | 榑松良司 |
編集 | 岡芳材 |
助監督 | 蓑輪雅夫 (ミノワマサオ) |
スチール | 中山章 |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
---|---|
砂塚秀夫 (スナヅカヒデオ) | 爼鯉次郎 |
西村晃 (ニシムラコウ) | ニコライの鐘吉 |
北条希功子 | 芸者万弥 |
石山健二郎 (イシヤマケンジロウ) | 大臣権田原 |
青山ミチ (アオヤマミチ) | スケバンおみち |
大泉滉 (オオイズミアキラ) | ヒーター |
みた杏子 (ミタキョウコ) | 爼ヒカル |
曽我廼家一二三 (ソガノヤヒフミ) | 山吉 |
伴淳三郎 (バンジュンザブロウ) | 勘平 |
旭瑠璃 (アサヒルリ) | 金太郎 |
レッツゴー三匹 (レッツゴーサンビキ) | 少女 |
由利徹 (ユリトオル) | 熊子 |
須賀不二男 (スガフジオ須賀不二夫) | 金田 |
淡島千景 (Chikage Awashima) | 女将 |
田浦正巳 (タウラマサミ) | 古林 |
南廣 (ミナミヒロシ) | 船形 |
ジャイアント馬場 (ジャイアントババ) | レスラー |
佐山俊二 (サヤマシュンジ) | 客 |
戸塚睦夫 (トツカムツオ) | 客 |
毒蝮三太夫 (ドクマムシサンダユウ) | 客 |
酒谷明良 | アンマ |
富田仲次郎 (トミタナカジロウ) | 親分 |
森健二 (モリケンジ) | 運転手 |
三木のり平 (ミキノリヘイ) | 神父 |
森繁久彌 (Hisaya Morisige) | 爼ぽん助 |