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作品詳細

  • 脱出(1972・日本)

 

■ストーリー

※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

ハーフの岡田サチオにとって、その日は日本で最後の日として平凡でいくらかセンチメンタルな一日として終り、明朝十時には“ぶらじる丸”に乗っている筈であった。新宿廿一時−−今まで勤めていたバー“黒猫”に別れの挨拶に寄ったところ、酔った外国人と大喧嘩となった。サチオは男の髪を掴み壁に打ちつけると、男は崩れ折れた。サチオはパトカーに追われるようにスナックに逃げ込むと、彼の前に現われた五人の若者達、トップ屋の白川つとむ、大学生の高梨隆一、歌手志望の鈴村進一、ゴーゴーガールの山田アキコ、そしてヒッピーのダミイ。彼らは警察をだし抜き、サチオのブラジル行きを助けようとする。横浜廿三時−−彼らは太陽重工の部長、左右田英介邸を占領。英介を監禁することによって、彼らの計画が始まりだした。暴力革命を標榜する高梨は、桟橋を火炎ビンで襲い混乱に乗じてサチオを船に乗せようと提案した。しかし本当の狙いは米軍瑞穂埠頭を仲間と襲撃するのが目的だった。鈴村は英介を助けることにより歌手への道が約束される。ダミイは自分が麻薬のもつれからサチオに倒された男を刺殺しているため、殺人犯としてサチオを“ぶらじる丸”に乗せてしまえばと考える。アキコはサチオを愛するあまり、自分も一緒にブラジルに行こうと考え、白川は大スクープを狙って、彼らはそれぞれ自分の望みを実現させるためにサチオを利用するのだった。午前七時−−ダミイが英介を殺し外国人殺しも自供した。今のサチオにとっては高梨の計画を実行するしかなかった。午前九時三十分−−サチオ、アキコ、鈴村の三人は大桟橋に行ったが高橋達は来なかった。自分達はオトリにされたのだ!その時“ぶらじる丸”のドラが鳴った。はじかれるようにアキコはパトカーめがけ火炎ビンを投げる。同時に横浜の街々に集まっていた過激派学生が交番・銀行を次々と火炎ピンで襲って行った。大磯橋埠頭午前十時−−高梨達が乗るモーターボートが瑞穂埠頭に突っこんで行くとパトカーも米軍埠頭へと移動を始めた。米軍埠頭から火炎ビンの炸裂音、巡視艇のサイレンの響き、銃声の断絶音がサチオに聞えて来た。午前十時三十分“ぶらじる丸”はすでに岸壁を離れている。サチオは連絡用のランチにとびのり“ぶらじる丸”に向って行く、長かった十二時間の殺人犯の汚名も消え、サチオの手には、しっかりと握りしめられたパスポートがあった。



■解説

殺人犯のハーフを日本から脱出させようと試みる五人の若者達、果して彼らの真意は何か?脚本は、岡田文亮と「銭ゲバ」の和田嘉訓。監督も同じく和田嘉訓、撮影は「日本一のショック男」の鷲尾馨がそれぞれ担当。東宝系での公開予定であったが諸事情により公開されなかった。

  • 製作国:日本(1972)

■スタッフ

監督 和田嘉訓 (Yoshinori Wada)
監修 須川栄三 (スガワエイゾウ)
脚本 和田嘉訓 (Yoshinori Wada) 岡田文亮 (オカダ)
原作 西村京太郎 (ニシムラキョウタロウ)
製作 青木藤吉 宮沢利徳 (ミヤザワトシノリ)
撮影 鷲尾馨 (ワシオカオル)
美術 薩谷和夫 (サツヤカズオ)
音楽 高島あきひこ (タカシマアキヒコ)
録音 宮下光威
照明 山口虎男 (ヤマグチトラオ)
編集 井上治 (イノウエオサム)
助監督 高畑正
スチル 秦大三

■キャスト

俳優名 役名
ピート・マック・ジュニア   岡田サチオ
フラワー・メグ   山田アキコ
荒木一郎 (Ichiro Araki)  白川つとむ
林ゆたか (ハヤシユタカ)  鈴村進一
石橋蓮司 (Renji Ishibashi)  ダミイ
原田大二郎 (ハラダダイジロウ)  高梨降一
青木義朗 (アオキヨシロウ)  井上警部補
東野英心 (トウノエイシン)  湯浅刑事
野村明司   阿部課長
太刀川寛 (Hiroshi Tachikawa)  左右田英介
柳永二郎 (ヤナギエイジロウ)  左右田公造
佐久間三雄 (サクマミツオ)  須貝
ダニエル   トミー・オブライエン
中村たつ (ナカムラタツ)  マダム
山口美也子 (ヤマグチミヤコ)  ホステス

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