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作品詳細

  • 幻の殺意

 

■ストーリー

※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

田代家は、高校の教諭をしている圭策と、美しく気品のある妻多佳子、高校一年の長男稔の三人家族である。稔は圭策の勤める高校に通学し、ラグビー部の有望株であり、学業も優秀な模範的生徒だった。圭策も学生時代はラグビー部の選手として活躍したことがあり、親子は共通の話題で固く結ばれ、田代家に関する限り親子の断絶などよそごとにすぎなかった。平和な日曜日、稔はガールフレンドの玲子と新宿にボウリングにでかけたが、その帰りに思いがけない光景にぶつかった。それは、多佳子がヤクザ風の男とアパートに入ろうとする姿だった。疑惑、驚き、恐怖、今にも崩れ落ちそうになる自分の身体を必死で支えた。それ以来、稔の態度は急変した。ラグビー部もやめるといいだし、そんな状態が幾日か続いた或る夜、稔の帰宅を待つ夫婦のところに、巡査が訪れ、稔の件で新宿署までの出頭を求めた。多佳子を家に残して新宿署にかけつけた圭策は、そこで稔が藤崎清三という新宿のヤクザを殺し逮捕されたことを知らされる。翌朝、新聞は派手に事件を報道した。犯行の目撃者までおり、かなりの証拠がそろっていたが、圭策にはどうしても信じることができず、友人の弁護士郷田を訪れ、事件の真相の追求と稔の弁護を依頼し自らも単独捜査を始めた。玲子を始めとする稔の友人、目撃者でソープランドに勤める山本直江、新宿のチンピラ小針安夫などにも会い、やがて一つの糸口として、殺された藤崎に三十前後の和服の女がいたことを突きとめた。一方、同じく事件を追求していた郷田から、謎の女が実は多佳子であり、稔も圭策の子ではないとの報告を受け、妻多佳子の隠された過去が次々と掘り起こされていった。その過去とは、圭策との結婚前に将来を誓い合った男が清三であり偶然の再会をきっかけに稔の実の父親である清三から脅迫されていたのだった。殺人事件のあった日も、清三の脅迫に応じるべく、彼のアパートを訪れ、そこでヤクザに殺される現場を目撃してしまったのだ。しかし、圭策の執拗な努力により真犯人は捕えられ稔の潔白は証明された。それと同時に多佳子は服毒自殺を計ったが、発見が早かったため一命は保たれた。親子三人の顔には、かつての平和な笑いが戻っていた。



■解説

平和で明るい生活を営んでいた家庭が、一つの事件をきっかけにガタガタに崩れ去ってしまう。結城昌治の「幻影の絆」を「新選組(1969)」の沢島忠が監督し、沢島忠と岡本育子が共同執筆した。撮影は「走れ!コウタロー 喜劇・男だから泣くサ」の岡崎宏三がそれぞれ担当。

  • 1971年4月15日 より

  • 配給:東宝
  • 製作国:日本(1971)

■スタッフ

監督 沢島正継 (Tadashi Sawashima)
脚本 沢島正継 (Tadashi Sawashima) 岡本育子 (オカモトイクコ)
原作 結城昌治
製作 椎野英之 (シイノヒデユキ)
撮影 岡崎宏三 (Kozo Okazaki)
美術 樋口幸男 (ヒグチユキオ)
音楽 佐藤勝 (Masaru Sato)
録音 辻井一郎 (ツジイイチロウ)
照明 榊原庸介 (サカキバラヨウスケ)
編集 相良久 (サガラヒサシ)
助監督 中野弘也 (ナカノヒロヤ)
スチル 下津隆之

■キャスト

俳優名 役名
小林桂樹 (Keiju Kobayashi)  田代圭策
若尾文子 (Wakao Ayako)  田代多佳子
十八代目中村勘三郎 (Kanzaburo Nakamura XVIII)  田代稔
吉沢京子 (ヨシザワキョウコ)  久我玲子
米倉斉加年 (Masakane Yonekura)  藤崎清三
金田龍之介 (カネダリュウノスケ)  郷田弁護士
三島雅夫 (ミシママサオ)  輪島正太郎
小島慶四郎 (コジマケイシロウ)  相場徳司
木村豊幸 (キムラトヨユキ)  小針安夫
中村山左衛門 (ナカムラサンザエモン)  松本のサブ
東山千栄子 (ヒガシヤマチエコ)  静子
中村伸郎 (ナカムラノブオ)  浜田校長
新克利 (アタラシカツトシ)  川口先生
仲谷昇 (ナカヤノボル)  久我院長
藤岡重慶 (フジオカジュウケイ)  岩井捜査係長
春川ますみ (Masumi Harukawa)  山本直江
菅井きん (スガイキン)  小針タネ子

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