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作品詳細

  • 甦える大地

 

■ストーリー

※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

寛保・弘化の利根川大洪水をはじめ、度重なる水害に鹿島の農漁民は致命的な打撃をうけていた。水戸の郷士中館広之助はその難を救おうと、原住民を集め治水工事に励んだが、大利根の脅威は彼の雄図を打ち砕き、中館は自殺。人々は彼を狂人と呼んだ。それから数百年。荒凉たる大砂丘、吹きすさぶ砂の嵐、貧しく崩れ落ちそうな民家、不毛の鹿島は変ることがなかった。が、近年に至り、理想家の茨城県知事岩下三雄を中心に、鹿島開発の気運が盛り上った。岩下とその下に働く開発職員で熱血漢植松一也の必死の奔走も、中央には聞き入れられず、一時は無為に帰すとも思われたが、ふたりの熱意は建設省の辣腕家野田鋭介を次第に動かした。待望の国家予算が計上され、鹿島開発がスタートしたが農漁民の土地への執着は、開発工事を進めるには大きな壁となった。精力的に動きまわる植松の前にも、住民の抵抗がおき、植松の心をとらえた気の強い女教師添島美奈子もそうした住民のひとりだった。一方岩下知事は開発の第一段階としてS金属の誘致を図ったが、S金属の会長は岩下に同調しながらも、鹿島進出は自社の社運をかけるものであるとし、試験堤を要求しこれを完成させた。が、台風は容赦なく試験堤を襲い、叩き壊した。しかし、S金属はこの一見無謀とも思える開発事業に調印し、やがて野田が茨城県開発部長として乗り込んで来た。実務者野田は、理想家肌の岩下、植松とぶつかりながらも、着々と開発事業を押し、鹿島町長権藤の抵抗もものともせず、困難な土地買収をやり遂げた。鹿島コンビナートは、次第にその巨大な姿を現わしていったが、植松が頭に描いた“緑の楽園”とはあまりにもかけ離れたものだった。農業団地に林立するバー、スナック、パチンコ屋、そこに群がる人々の間に乱れ飛ぶ札束。赤々と燃えるコンビナート。造りあげた人間の意志には関係なく日増しに膨らんでいく、得体の知れない化物。炎が、傷ついた植松の五体を赤く染める。やさしく寄り添う美奈子。植松の怒りをよそに、彼らの手を離れて大きく歩み出すコンビナート。人工港が美しく、その彼方に青い鹿島灘が拡がっていた。



■解説

見渡す限りの荒地を、一大工業地帯にしようと夢みる男たちが、生臭い欲望がうずまく中で、純粋に理想を実現する勇気を、茨城県鹿島灘の臨海工業地帯をバックに描く。原作は木本正次の「砂の架十字」。脚本は「ある兵士の賭け」の猪又憲吾。監督は「わが恋わが歌」の中村登。撮影は「エベレスト大滑降」の金宇満司がそれぞれ担当。

  • 1971年2月26日 より

  • 配給:松竹映配
  • 製作国:日本(1971)

■スタッフ

監督 中村登 (Noboru Nakamura)
脚本 猪又憲吾 (イノマタケンゴ)
原作 木本正次
製作 石原裕次郎 (Yujiro Ishihara) 大工原隆親 小林正彦 (コバヤシマサヒコ)
撮影 金宇満司 (カナウミツジ)
美術 坂口武玄
音楽 武満徹 (Toru Takemistu)
録音 佐藤泰博 (サトウ)
照明 椎葉昇
編集 渡辺士郎 (ワタナベシロウ)
助監督 長井博 (ナガイヒロシ) 堀内隆三
スチル 久保哲男

■キャスト

俳優名 役名
石原裕次郎 (Yujiro Ishihara)  植松一也
司葉子 (Tsukasa Yoko)  添島美奈子
三國連太郎 (Rentaro Mikuni)  野田鋭介
浜田光夫 (Mitsuo Hamada)  坂口
川地民夫 (カワチタミオ)  横山
寺尾聰 (Akira Terao)  土屋
下川辰平 (シモカワタッペイ)  竜吉
森幹太 (モリカンタ)  土屋勇作
金井大 (カナイダイ)  久保
高津住男 (タカツスミオ)  田島
椎名勝己  
玉川伊佐男 (タマガワイサオ)  勝蔵
小高雄二 (オダカユウジ)  折原
高原駿雄 (タカハラトシオ)  滝井善吉
内藤武敏 (ナイトウタケトシ)  助教授
信欣三 (シンキンゾウ)  土屋源作
北林谷栄 (Tanie Kitabayashi)  とよ
奈良岡朋子 (Naraoka Tomoko)  岩下住子
寺田路恵 (テラダミチエ)  和子
戸田千代子 (トダチヨコ)  土屋清江
城野ゆき (ジョウノユキ)  土屋幸子
岡田英次 (Eiji Okada)  岩下三雄
志村喬 (シムラタカシ)  権藤義一郎
滝沢修 (Osamu Takizawa)  S金属会長
渡哲也 (Tetsuya Watari)  中館広之肋

愛がなんだ









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