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作品詳細
徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。寛永5年、長崎。長崎奉行所与力・佐々木伊織は、狩りに出かけ、まむしに噛まれてしまうが、丁度、通りがかった野良着姿の登世が、何のためらいもなく唇を真っ赤に染めて伊織の肌から毒を吸い出した。数日後、伊織は登世の家を訪ねるが、禁教令にそむく邪宗徒として登世の家族は長崎奉行所へ連れていかれた後だった。長崎奉行所、お仕置場−−。十数人の邪宗徒たちに対して、棄教させるための拷問が行なわれている。彼らの額や体に容赦なく十字架の焼印が押しあてられる。なまぬるい拷問にあきたらぬ奉行の高坂主膳は、与力の黒田掃門に命じて、さらに残忍な拷問を命じた。陶製の豚の中に男を入れ、その下から火を焚く、むし焼きの刑。百匹あまりの蛇がひしめきあうガラス箱に女を入れる、蛇責めの刑。ついに登世の父・茂造が選び出され、滑車でつり上げられた巨大な石の下に座らせられる。伊織はなすすべもない。やがて、石が茂造の上に落とされ、後には血と肉片が散乱する。岩石落としの刑である。つづいて登世の母・よしは裸にされたうえ両手両足を縛られて、強く熱した鉄板の上に放り投げられる。全身が焼けただれ、まっ黒になって息絶える。鉄板焼きの刑である。この日の刑は、ここで終ったが、登世と伊織の仲を嫉妬した高坂は、登世を強引に側女にした。そして、毎夜、伊織を寝室に呼び寄せ、彼の目前で登世を責めるのだった。ついに思いあまった伊織は登世を連れて逃亡するが、すぐに捕われてしまった。そして、登世は姦通の罪により、当時、残酷刑として最も恐れられていた牛裂きの刑に処せられることになった。地面に大の字にくくりつけられた登世の足首に綱が縛られ、片足ずつ二頭の牛につながれる。登世の足の角度が開き、処刑史が牛の尻をたたく。と同時に反対方向に走り出す牛。おびただしい血の噴射とともに登世の肉体が真二つに裂かれるのだった……。
■解説
徳川時代の苛酷な刑罰の数々をドキュメント・タッチで描く。脚本は「女必殺五段拳」の志村正浩、と大津一郎、監督は「戦後猟奇犯罪史」の牧口雄二、撮影も同作の勝木勝夫がそれぞれ担当。
1976年9月4日 より
- 配給:東映
- 製作国:日本(1976)
■スタッフ
監督 | 牧口雄二 (マキグチユウジ) |
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脚本 | 志村正浩 (シムラセイコウ) 大津一郎 (オオツイチロウ) |
企画 | 本田達男 (ホンダタツオ) |
撮影 | 勝木勝夫 |
美術 | 山下謙爾 (ヤマシタケンジ) |
録音 | 伊藤宏一 (イトウコウイチ) |
照明 | 井上孝二 (イノウエコウジ) |
編集 | 玉木濬夫 (タマキエイフ) |
助監督 | 野田和男 (ノダカズオ) |
スチール | 木村武司 (キムラタケシ) |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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風戸佑介 | 佐々木伊織 |
内村レナ (ウチムラレナ) | 登世 |
汐路章 (Akira Shioji) | 高坂主膳 |
岩尾正隆 (イワオマサタカ) | 黒田掃門 |
長島隆一 (ナガシマリュウイチ) | 弥吉 |
司裕介 (ツカサユウスケ) | 捕り方 |
藤沢徹夫 (フジサワテツオ) | 捕り方 |
疋田泰盛 | 茂造 |
丸平峰子 (マルヒラミネコ丸平峯子) | よし |
増田美紀 (マスダミキ) | みつ |
村居京之輔 | 荒木久兵衛 |
山下義明 (ヤマシタヨシアキ) | 男 |
奈辺悟 | 男 |
真鍋美保 (マナベミホ) | 女 |
萩窪明美 (ハギクボアケミ) | 女 |
川谷拓三 (カワタニタクゾウ) | 捨蔵 |
橘麻紀 (タチバナマキ) | おさと |
八木孝子 (ヤギタカコ) | おたみ |
城恵美 (ジョウエミ) | おみよ |
木谷邦臣 | 虎吉 |
小峰一男 (コミネカズオ) | 鬼松 |
北川俊夫 (キタガワトシオ) | 竜太 |
北村英三 (キタムラエイゾウ) | 徳兵衛 |
若林美津恵 (ワカバヤシミツエ) | 遣手婆 |
野口貴史 (ノグチタカシ) | 卯之助 |
笹木俊志 | 人足 |
有川正治 (アリカワマサハル) | 伝兵衛 |
宮城幸生 | けら吉 |
畑中伶一 (ハタナカレイイチ) | ピン助 |