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作品詳細
ザ・ドリフターズの極楽はどこだ!!
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。東京の下町。黒木長作は、十五年前、妻に先立たれ、一作と花子の二人の子供を男手ひとつで育ててきた。一作は表向き大学を目指して勉強中だが、今年で五浪目、本人にはその気も失せ、長作の目を盗んでは、サブたち仲間とバンドの練習にうつつをぬかしている。長作の会社は花輪製造卸販売会社。川上社長以下、唯一人の大卒部長中山、平社員の丸田らでやっている小さな会社である。失敗ばかりやっている長作は、定年を間近かに控え、退職金を楽しみに頑張っていた。長作の夢は、その退職金で戦友の赤垣と、思い出のルバング島を訪れることだった。ある日、長作の家の下宿人で競輪の予想屋、熊沢の紹介で、長作は見合いをした。ところが相手というのは、五十歳になる予想紙売りのキン子。一目散に逃げだす長作。スナックのママ、久美は常日頃長作に心から同情していた。そんな時、長作は久美が金策に困っていることを知った。だが、それは久美が弟、透のたっての願いで、別れたヤクザな亭主の為の金策だとは長作は知らない。ポンと胸を叩いて引き受けた長作は退職金の前借りを社長に懇願した。ところが既に息子の一作が、バンド結成資金に借り出していたのだった。激しい怒りにふるえた長作は、ついに家を出て赤垣の家に転がり込むが、その赤垣はクリスマスの夜、急死してしまった。あまりにも幸せ薄い長作は、「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき……」という遺書を書いて死ぬ決心をした……。が、警笛を鳴らして驀進してくる電車に悲鳴をあげて逃げ出してしまう。一作のバンドの旗上げの日。キャーキャーと、黄い歓声の中に、場違いな長作がいる。「もしかすると、これでよかったのかもしれないな……」長作は、そう思うと何となく心のやすらぎを感じるのだった。
■解説
“全員集合”シリーズに引きつづいて、“ザ・ドリフターズ”物の14作目。ドリフの五人を中心に捲き起こす騒動を描く人情喜劇。脚本は「にっぽん美女物語」の下飯坂菊馬、原作・監督は脚本も執筆している「超能力だよ全員集合!!」の渡辺祐介、撮影は「街の灯」の吉川憲一がそれぞれ担当。
1974年12月28日 より
- 配給:松竹
- 製作国:日本(1974)
■スタッフ
監督 | 渡辺祐介 (ワタナベユウスケ) |
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脚本 | 渡辺祐介 (ワタナベユウスケ) 下飯坂菊馬 (シモイイザカキクマ) |
原作 | 渡辺祐介 (ワタナベユウスケ) |
製作 | 沢村国男 (サワムラクニオ) |
撮影 | 吉川憲一 (ヨシカワケンイチ) |
美術 | 森田郷平 (モリタキョウヘイ) |
音楽 | 木下忠司 (キノシタタダシ) |
録音 | 鈴木功 (スズキイサオ) |
照明 | 佐久間丈彦 (サクマタケヒコ) |
編集 | 寺田昭光 (テラダアキミツ) |
助監督 | 白木慶二 (シラキケイジ) |
スチール | 金田正 (カネダタダシ) |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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いかりや長介 (イカリヤチョウスケ) | 黒木長作 |
加藤茶 (カトウチャ) | 黒木一作 |
仲本工事 (ナカモトコウジ) | 中山 |
高木ブー (タカギブー) | 丸田 |
志村けん (シムラケン) | サブ |
篠ひろ子 (シノヒロコ) | 久美 |
森田健作 (モリタケンサク) | 透 |
沢田雅美 (サワダマサミ) | 花子 |
秋谷陽子 (アキタニヨウコ) | 妙子 |
玉川良一 (タマガワリョウイチ) | 川上 |
佐野浅夫 (サノアサオ) | 赤垣 |
豊岡豊 (トヨオカユタカ) | 熊沢 |
菅井きん (スガイキン) | キン子 |
芦屋雁之助 (アシヤガンノスケ) | 葬儀屋 |
谷村昌彦 (タニムラマサヒコ) | 焼ソバ屋 |
アン・ルイス (Ann Lewis) | 極楽島の娘 |
関いづみ (セキイヅミ) | 令子 |
ひろみどり | 節子 |
キャンディーズ | 歌手 |