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作品詳細

  • 婦系図(1962)

    (原題:Her Hidden Past)
 

■ストーリー

※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。

帝大教授酒井俊蔵の恩情で立派な教育を受けた早瀬主税は、兄妹のようにして育った酒井の娘妙子が自分に恋をよせているのを知り、これを受けては義理ある先生にすまぬと、酒井家を出た。そして魚屋めの惣の世話で、かねてから恋仲だった柳橋の芸者お蔦と、先生には内証で世帯を持った。かつての酒井先生の情人で、妙子の実の母であるお蔦の姉芸者小芳は、身分違いの恋の不幸を主税に説くが、主税は、芸者を妻にするのが出世の妨げなら出世せぬまで−と、初志を変えない。ところが、ふとしたことで主悦に恨みを持つ、静岡の権勢家の息子で同窓の河野英吉は、さまざまな策動をして主税をスキャンダルにまきこみ、さらにお蔦のことを酒井先生に告げて処分を迫った。酒井は主税をかばいつつも、お蔦とは別れさせるといわざるを得ない。酒井から、俺か女かどちらかを選べと迫られ、主税はやむなくお蔦と別れることを決心し、散歩にことよせてお蔦を湯島境内へさそった。思いもかけぬ別れ話にお蔦は歎き悲しむが、ついに得心して身を引くことを承知した。そして、髪結いをしているめの惣の家内のところで、すき手として働くことになった。河野の卑劣な行為を怒った主税はめの惣から、河野の当主の夫人がお抱えの御者と密通し、子までなしたいきさつを知り、この事実をもって復讐しようと、静岡へ去った。河野一家に接近してドイツ語私塾をひらいた主税に、政略結婚で河野家の不幸な娘はぐんぐんひかれてきた。その娘に、主税は母親の秘密を暴露する。それを立聞きした夫人の銃弾で、主税は重傷を負い、病床の人となった。一方、お蔦は風邪をこじらせて死の床にあった。たまたま訪ねた妙子の連絡で酒井も駈けつけた。酒井の命令で、めの惣が静岡に飛ぶが、主税は帰らない。「芸者にも真実な女がいますよ」と、お蔦は酒井に訴えて息絶えた。ようやく傷のいえた主税は、河野家の当主が夫人を射殺した日、東京へ帰った。今は亡きお蔦との思い出深い湯島天神にたたずむ主税の背に、梅の花が散った。



■解説

泉鏡花の原作を「続 悪名」の依田義賢が脚色。「釈迦」の三隅研次が監督した人情、世話もの。撮影は「鯉名の銀平(1961)」の武田千吉郎。

  • 1962年2月21日 より

  • 配給:大映
  • 製作国:日本(1962)

■スタッフ

監督 三隅研次 (Kenji Misumi)
脚色 依田義賢 (ヨダヨシカタ)
原作 泉鏡花 (イズミキョウカ)
企画 鈴木晰成 (スズキアキナリ)
製作 永田雅一 (Masaichi Nagata)
撮影 武田千吉郎 (タケダセンキチロウ)
美術 内藤昭 (ナイトウアキラ)
音楽 伊福部昭 (イフクベアキラ)
録音 大谷巖
照明 加藤博也 (カトウヒロヤ)
編集 菅沼完二 (スガヌマカンジ)
スチル 小牧照

■キャスト

俳優名 役名
市川雷蔵 (Raizo Ichikawa)  早瀬主税
万里昌代 (バンリマサヨ)  お蔦
船越英二 (フナコシエイジ)  めの惣
三条魔子 (サンジョウマコ)  妙子
木暮実千代 (Michiyo Kogure)  小芳
水戸光子 (ミトミツコ)  河野夫人
千田是也 (センダコレヤ)  酒井俊蔵
藤原礼子 (フジワラレイコ)  道子
加茂良子 (カモ)  菅子
片山明彦 (カタヤマアキヒコ)  河野英吉
友田輝   教頭
南美江 (ミナミヨシエ)  酒井謹
上田吉二郎 (ウエダキチジロウ)  坂田礼之進
石黒達也 (イシグロタツヤ)  河野英臣
井上明子 (イノウエアキコ)  綱次
浜世津子 (ハマセツコ)  お増
近江輝子 (オオミテルコ)  お源
小林加奈枝 (コバヤシカナエ)  酒井家の女中
小柳圭子 (コヤナギケイコ)  柏屋の女中
舟木洋一 (フナキヨウイチ)  教師
水原浩一 (ミズハラコウイチ)  刑事
伊達三郎 (Saburo Date)  万太
堀北幸夫 (ホリキタユキオ)  巡査
沖時男 (オキトキオ)  すられた男
丸凡太   酒井家の車夫
藤村志保 (Fujimura Shiho)  女学生

愛がなんだ









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