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作品詳細
永遠の1/2
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。田村宏はふとしたことから勤めていた市役所をやめ、婚約者とも別れた。が、このところ再びツキが回ってきた。女にはモテるし、ギャンブルにも負けなくなったのだ。高校のときの同窓生と飲んだ晩、帰り道で娼婦に声をかけられホテルへ行った。そのとき、田村は娼婦に「前にも一度寝たね」と言われびっくりする。ある日、彼は競輪場の休憩所でパートをしていた小島良子と知り合った。デートしているうちに良子は自分が出戻りであることを告白した。それまであまり気にしていなかったが、良子と競輪場で会った日親父とも偶然に会い「お前によく似た奴がいて間違えた」と言われ、今日、スナックで会ったとき親父はまた同じ男を見かけたという。その夜、宏は良子をアパートへ連れて来て二人は抱き合った。泣きじゃくる良子。理由を聞くと勝手に涙が出てくるのだという。しかし彼女は別れ際「もう電話をしないでくれ」と言った。アパートの近くで宏を見た女子高生がびっくりしたような顔をし、その数日後、彼は競輪場で二人のチンピラに襲われた。人違いとわかってくれたが、聞くところによるとその自分によく似た男は野口修治といい、あっちこっちで悪いことばかりしている。博多に妻がいながら人の女を寝取ったり、スナックのバーテンをしていて売上げ金を持ち逃げしたり。そんなとき、再び良子がやって来て、二人の関係は元通りになった。一方で宏に視線を投げかける女子高生の存在も気になっていた。その北村いづみという少女が宏を訪ね、「修治さん」と言って泣き出した。自分は修治ではないと説明したが、それならば「修治さんになってほしい」という。良子、いづみと三人でドライブをしたあと商店街を歩いていたら、大男が宏を捕えて首を締めた。ある日、宏は自分とそっくりな修治と会ってみることにした。いづみが修治と約束を取りつける。いづみは修治について街を出ることにしたのだ。駅で会う修治と宏。しばらく見つめ合ってから、どちらともなくおじぎをした。サングラスをはずしてもらったが、あまり似ていない。宏は「おれ、ニセモノでいいよ」と言って別れた。一部始終を横で見ていた良子が「ホンモノよりあなたのほうがずっといい」と声をかけた。
■解説
婚約者と喧嘩し市役所を辞めた青年が自分とそっくりな男によってトラブルに巻き込まれていくさまを、出戻り娘との恋をダブらせながら描く。佐藤正午原作の同名小説の映画化で、脚本は「ロビンソンの庭」に脚本協力の内田栄一、監督は「ウホッホ探険隊」の根岸吉太郎、撮影は「愛はクロスオーバー」の川上皓市がそれぞれ担当。
1987年11月21日 より
- 配給:東宝
- 製作国:日本(1987)
■スタッフ
監督 | 根岸吉太郎 (Kichitaro Negishi) |
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脚本 | 内田栄一 (ウチダエイイチ) |
原作 | 佐藤正午 |
企画 | 渡辺敦 (ワタナベアツシ) 角谷優 |
製作 | 三ツ井康 (ミツイヤスシ) 岸栄司 宮坂進 (ミヤサカススム) |
プロデューサー | 神野智 (ジンノサトシ) 酒井彰 (サカイアキラ) 肥田光久 |
撮影 | 川上皓市 |
美術 | 寒竹恒雄 |
音楽 | 野力奏一 |
テーマ音楽 | 渡辺貞夫 (ワタナベサダオ) |
録音 | 橋本文雄 (ハシモトフミオ) 宮本久幸 (ミヤモトヒサユキ) |
照明 | 磯崎英範 (イソザキヒデノリ) |
編集 | 鈴木晄 (スズキアキラ) |
助監督 | 平山秀幸 (Hideyuki Hirayama) |
スチール | 竹内健二 (タケウチケンジ) |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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時任三郎 (Saburo Tokito) | ぼく(田村宏) |
大竹しのぶ (オオタケシノブ) | 小島良子 |
中嶋朋子 (Nakajima Tomoko) | 北村いづみ |
小林聡美 (Kobayashi Satomi) | 妹(ぼくの) |
竹中直人 (Naoto Takenaka) | 久保 |
中村久美 (Kumi Nakamura) | 婚約者(ぼくの) |
藤田敏八 (Toshiya Fujita) | 父(ぼくの) |
マッハ文朱 (マッハフミアケ) | 木庭道子 |
小夜福子 (サヨフクコ) | 祖母(良子の) |
吉行和子 (Kazuko Yoshiyuki) | 母(ぼくの) |
川谷拓三 (カワタニタクゾウ) | 赤い男(競輪友達) |
津川雅彦 (Masahiko Tsugawa) | 藤田 |