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作品詳細
マタギ
(原題:The Old Bear Hunter)
■ストーリー
※ストーリーには結末の記載を含むものもありますのでご注意ください。関口平蔵は古来からの慣習を守る一徹な老マタギ(熊猟師)だ。彼には頬から顎に、3メートルをこす巨熊と組み打ちになった時の傷痕が刻まれている。人々はそんな化け物がいる訳ないと信じなかったが、平蔵は“あいつは俺が撃つ”と心に固く決めていた。太郎の家ではマタギの稼ぎだけで生活できる時代は終ったとお父うは農外収入を求めて殆ど家を留守にしている。太郎にとって平蔵はお父うそのものであり、ホラ吹き平蔵の噂に心を痛めながらもほこらしく思っていた。愛犬シロが五匹の仔を産んだ。仔犬は牡の持主と山分けされ、太郎は一番チビを貰った。ある日、愛犬シロが死病にとりつかれる。目を痛めており、杖代りの犬がいないと山に行けない平蔵を見て太郎はあせるが、チビが熊皮に牙をむきだすようになった。平蔵の気もちが動き特訓が始まった。その凄絶な訓練に太郎は哭くが、血だらけのチビはよく耐える。再び熊猟の季節が来た。あちこちで熊の被害が出はじめ、ついに娘さんが襲われる。平蔵は闇の奥にアイツの匂を嗅ぎわけ、午前三時、出発した。チビがしきりに後を気にする、太郎がついてきたのだ。「危ないから帰れ」と言う平蔵に、太郎は叱られても叱られてもついていった。霧がまき、吹雪に荒れる日が続く。そして嵐がやみ霧の彼方からアイツはついに姿を現わした。一対一で勝負に出る平蔵、だが、とどめの一発が出ない。チビが猛然と巨熊にむかっていった。鋭い爪がチビを空高くまき上げる。平蔵は駈けよりアイツを仕とめた。アイツは本当に居た。チビを手厚く葬りながら太郎はまぶしく平蔵を見つめるのだった。
■解説
巨熊との再会をひたすらに求める老マタギと、チビ犬を見事なマタギ犬に育てあげた孫との交流を描く。脚本は「堕靡泥の星 美少女狩り」の大和屋竺と後藤俊夫の共同執筆。監督は「こむぎいろの天使」の後藤俊夫、撮影は山崎尭也がそれぞれ担当。
1982年1月25日 より
- 製作国:日本(1982)
■スタッフ
監督 | 後藤俊夫 (ゴトウトシオ) |
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脚本 | 後藤俊夫 (ゴトウトシオ) 大和屋竺 (Atsushi Yamatoya) |
原作 | 後藤俊夫 (ゴトウトシオ) |
製作総指揮 | 小島義史 (コジマヨシフミ) |
プロデューサー | 桜井勉 (サクライツトム) |
撮影 | 山崎尭也 (ヤマザキタカヤ) |
美術 | 大谷和正 |
音楽 | 羽田健太郎 (ハダケンタロウ) |
録音 | 小野寺修 (オノデラオサム) |
照明 | 豊島良三 平田光治 (ヒラタミツハル) 山本嘉治 (ヤマモトヨシハル) |
編集 | 鍋島惇 (ナベシマジュン) |
助監督 | 池田博穂 |
スチール | 山本耕二 |
■キャスト
俳優名 | 役名 |
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西村晃 (ニシムラコウ) | 関口平蔵 |
安保吉人 | 太郎 |
林優枝 (ハヤシヒロエ) | 姉・より子 |
山田吾一 (ヤマダゴイチ) | 父・岩吉 |
伴淳三郎 (バンジュンザブロウ) | 村の駐在 |
伊沢一郎 (イザワイチロウ伊澤一郎) | 吉村角次 |
稲葉義男 (イナバヨシオ) | 鈴木幸吉 |
桑山正一 (クワヤママサカズ) | 五十嵐先生 |
伊藤敏孝 (イトウトシタカ) | 木田茂治 |
横山あきお (ヨコヤマアキオ) | 大会の受付 |
佐竹明夫 (サタケアキオ) | 毛皮屋主人 |
金親保雄 | バス運転手 |
寄山弘 (キヤマヒロシ) | 高橋与八 |
藤田美保子 (フジタミホコ) | 女獣医 |
星美智子 (ホシミチコ) | 吉村とめ |
堀永子 (ホリエイコ) | 娘の母親 |
斉藤京子 (サイトウキョウコ) | ひさご女将 |
友川かずき (トモカワカズキ) | 営林署員1 |
矢口高雄 (ヤグチタカオ) | 審査員 |